犬や猫の呼吸困難は、段階によって緊急性が異なります。症状のサインや救急搬送の基準、家庭での初期対応法を段階別にまとめました。

| 項目 | 1段階(軽症) | 2段階(中等症) | 3段階(重症) | 4段階(最緊急) |
|---|---|---|---|---|
| 呼吸の様子 | 軽い荒い息 | 持続的な速い呼吸 | 口を開けての呼吸 | 起立不能・意識低下 |
| 舌・歯茎の色 | ピンク | 薄いピンク | 蒼白〜灰色 | 青色(チアノーゼ) |
| 姿勢 | 正常 | 伏せを避ける | 首を伸ばして座る | 横に倒れる |
| 対処 | 24時間以内に診療 | 当日診療 | 直ちに救急外来 | 直ちに救急外来+搬送中に酸素 |
2段階以上は必ず対面診療が必要です

この状態であれば、今すぐ救急外来へお越しください。
舌や歯茎が青ざめている、呼吸するたびに腹部全体が大きく動いている、座った姿勢で首を伸ばして口を開けたままよだれを垂らしている場合は、最優先の緊急事態です。ケージの扉を開けたまま、できるだけ刺激を与えないよう慎重に移動させ、車での移動中は窓を開けて換気を行ってください。無理やり水や餌を与えたり、胸部を圧迫したりしないでください。事前に病院に連絡しておけば、到着直後に酸素ケージに入れる準備が整います。

猫や短頭種は「普段と少し違うだけでも」緊急です
猫は呼吸困難を最後まで隠す習性があるため、飼い主が気づいた時にはすでに重症であることが少なくありません。口を開けて呼吸している猫は、必ず緊急です。短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、ペキニーズ、ペルシャ)は、気道の構造上、夏場や興奮時に急速に悪化しやすい傾向があります。普段より呼吸音が大きい、または歯茎の色が薄いと感じた場合は、原則として当日中に動物病院を受診してください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] King LG, Textbook of Respiratory Disease in Dogs and Cats, Saunders, 2004
[2] Creedon JM & Davis H, Advanced Monitoring and Procedures for Small Animal Emergency and Critical Care, 2nd Ed, Wiley-Blackwell, 2023
[3] Silverstein DC & Hopper K, Small Animal Critical Care Medicine, 2nd Ed, Elsevier, 2015