蜂やスズメバチに複数回刺されたペットは、アナフィラキシーや全身性の毒性反応が急速に進行する可能性があります。腫脹、呼吸困難、起立歩行の異常といった兆候を見逃さず、直ちに動物病院を受診することが重要です。

| 項目 | 低(観察) | 中(病院を推奨) | 高(直ちに搬送) |
|---|---|---|---|
| 刺された回数 | 胴体に1~2か所 | 3~5か所以上 | 10か所以上または不明 |
| 刺された部位 | 背中・脇腹 | 脚・肉球 | 口の中・舌・喉・目の周り |
| 全身症状 | 局所の腫れのみ | 落ち着かない・よだれを流す | 呼吸が荒い・倒れる・嘔吐 |
| 対応 | 冷湿布後に観察 | 当日中に病院へ | 119レベルの搬送、まず電話 |
刺された回数が分からないときは最も危険な等級として判断する必要があります。

この症状の場合は、すぐに動物病院へ。遅らせるのは絶対にダメですよ。
アナフィラキシーショックは、教科書の基準によれば刺された直後の数分以内に発症することがあり、非常に急速に悪化する緊急事態です。①呼吸困難・チアノーゼ、②口や喉に刺された後の顔全体の腫脹、③立位不能・意識低下、④10箇所以上の刺咬——これらのうちいずれかに該当する場合は、冷湿布や観察を行わず、直ちに搬送してください。移動前に病院に電話し、「蜂刺咬によるアナフィラキシーの疑い」と伝えておけば、到着直後に処置を受けることができます。

猫は犬よりも慎重です。
猫は犬と比べてアナフィラキシー反応の現れ方が異なります。獣医学の教科書によれば、猫のアナフィラキシーは消化管症状(激しい嘔吐)から始まり、低灌流症状へと進行する傾向があり、特に急性の呼吸困難、気道浮腫、気管支分泌液の増加が顕著に現れることが多いため、より注意が必要です。特に舌や口腔内の刺されは、屋外での狩り中に起こりやすく、気道浮腫により窒息に至ることもあります。屋外で活動する猫が、突然口を開けてよだれを垂らしたり、前足で顔をこすったりしている場合は、蜂刺されを疑い、すぐに動物病院へ連れて行ってください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed — Anaphylaxis and Envenomation chapter
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 2nd Ed — Hymenoptera Envenomation
[3] Fitzgerald, K.T. and Flood, A.A. (2006). Hymenoptera stings. Clin. Tech. Small Anim. Pract. 21(4): 194-204