複数の慢性疾患を抱える高齢猫に、薬を安全に投与する方法や、薬物相互作用、副作用のモニタリングポイントをまとめました。

| 項目 | 主な薬物 | 老猫での注意点 |
|---|---|---|
| 関節炎の鎮痛 | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) | 腎機能悪化のリスク、定期的な血液検査が必須 |
| 慢性腎臓病 | 腎臓の補助剤、血圧薬 | 脱水に注意、NSAIDsとの併用は慎重に |
| 甲状腺機能亢進症 | メチマゾール(Methimazole) | 服用中は定期的な血液検査で副作用のモニタリングが必要 |
| 心臓病 | 利尿薬、血圧薬 | 脱水・低カリウム血症などの電解質不均衡のリスク、猫はより敏感 |
| 免疫疾患 | プレドニゾロン(Prednisolone) | 長期服用で二次感染・腫瘍のリスク増加、定期的なモニタリングが必要 |
獣医薬理学の教科書を参照。実際の処方は必ず獣医師の判断に従います。

このような症状が見られた場合は、すぐに動物病院へお越しください。
現在、薬を服用している高齢の猫で、以下の症状が見られる場合は、直ちに投薬を中止し、緊急の獣医療を受診してください。嘔吐が長時間にわたり繰り返される場合、立ち上がれないほどに元気がない場合、呼吸が速くなり歯茎が蒼白になる場合などが該当します。特に慢性腎臓病を患う高齢の猫で、尿が著しく出なくなるか、尿量が突然大きく減少した場合は急性腎不全の可能性がありますので、一刻も早く獣医師にご連絡ください。

知っておくと役立つ、ミスを防ぐためのヒント
薬を二回与えてしまうミスは、意外にもよくあります。特に、投与直後に猫が吐いたように見えて再度与えてしまうケースですが、大半の場合、すでに体内での吸収が始まっているため、結果として重複投与になってしまいます。このような時は、獣医師に電話して指示を受けるのが安全です。また、他の家族がすでに薬を与えているか確認せずに、追加で与えてしまうことも避けましょう。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[2] Drobatz KJ, Hopper K, Rozanski E, Silverstein DC, Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Edition, Wiley-Blackwell
[3] Gowan RA, Lingard A, Johnston L, Retrospective case-control study of long-term meloxicam on renal function in aged cats with degenerative joint disease, J Feline Med Surg, 2011
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