ペットのタンパク質欠乏症は、血液中のタンパク質濃度が低下する状態です。筋肉の減少、むくみ、免疫力の低下などの兆候を確認し、血液検査で原因を特定する方法をご紹介します。



このような症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。
お腹が急膨張して呼吸が苦しくなったり、歯茎が蒼白で脱力して垂れ下がったり、浮腫みが脚から顔まで広がったりする場合は、緊急事態です。血液中のアルブミンが非常に低いと、血管から水分が漏れ出して肺や腹腔に溜まる可能性があるため、24時間以内に処置が必要になることがあります。迷わず、最寄りの24時間対応の動物病院へお越しください。
| 項目 | 腸からの喪失(PLE) | 腎臓からの喪失(PLN) | 肝臓の合成低下 |
|---|---|---|---|
| 主な症状 | 慢性の下痢・嘔吐 | 体重減少・浮腫 | 黄疸・腹水 |
| アルブミン減少 | 明瞭 | 明瞭 | 明瞭 |
| グロブリンの変化 | 併せて減少 | 正常 | 正常または併せて減少(汎性) |
| 尿タンパク | 正常 | 増加(UPC上昇) | 正常 |
| 一次検査 | 便検査・腹部超音波 | 尿検査・UPC | 肝酵素・胆汁酸 |
獣医学の臨床病理の教科書を参考にした一般的な傾向であり、個別の診断は獣医師の判断が必要です

自宅で安易にタンパク質を補給するのは避けてください。
原因が不明なまま、高タンパク質のドッグフードやタンパク質パウダーの与え量を増やすと、かえって症状が悪化する可能性があります。腎臓や肝臓に疾患がある場合、タンパク質を過剰に摂取させると老廃物の処理負担が増大し、状態がさらに悪化する恐れがあります。必ずまず正確な診断を行い、その上で獣医師が治療食の選択、与え量、食事スケジュールを適切に設定することが正しい対応です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Friedrichs KR, Scott MA, Stockham SL. Proteins. In: Fundamentals of Veterinary Clinical Pathology, 3rd Edition
[2] Ettinger SJ, Feldman EC. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Edition