初回発情期は、犬や猫が初めて性的に成熟し、繁殖が可能になる時期です。現れる兆候と、自宅で心がけてほしいケアのポイントをお伝えします。

| 項目 | 小型犬 | 大型犬 | 猫 |
|---|---|---|---|
| 初回発情の開始時期 | 生後7~9か月(犬種による差) | 生後7か月以降(体格・犬種によって差が大きい) | 生後4~12か月 |
| 発情周期 | 平均約7か月(5~8か月の範囲) | 平均約7か月(5~8か月の範囲) | 繁殖期中に4~30日間隔で繰り返す(季節性多発情) |
| 出血の有無 | あり | あり | ほとんどない |
| 代表的な兆候 | 外陰部の腫れ・出血 | 外陰部の腫れ・出血 | 大きな鳴き声・転がる行動 |
| 持続期間 | 7~42日(発情前期+発情期の合算) | 7~42日(発情前期+発情期の合算) | 2~19日(平均約6日)、繰り返す |
個体ごとの差が大きく、一般的な平均値です。

このような場合は、必ず動物病院を受診してください。
初めての発情期であっても、すべての出血や鳴き声が正常とは限りません。犬の発情期に伴う出血(前発情期と発情期の合計)は個体差により7日から42日まで続くことがありますが、6週間(約42日)を超えて長引く場合や、発情期が終了した後でも外陰部の腫れや分泌物、無気力が続く場合は、子宮蓄膿症や卵巣疾患の兆候である可能性があります。特に食欲低下、嘔吐、多飲、腹部膨満が同時に認められる場合は、すぐに動物病院を受診してください。猫でも発情が止まらずに繰り返される場合は、卵巣嚢胞などを疑い、診察が必要です。

初回発情期に避けたい失敗
初回の発情期は、飼い主さんが慌ててしまいがちで、ついミスをしてしまいがちです。人間用の生理用品は素材が合わず、皮膚刺激を引き起こす可能性がありますし、外陰部をウェットティッシュで頻繁に拭きすぎると、かえって感染のリスクが高まります。また、発情期にはエストロゲンの影響で生殖器の血流が増加し、組織が敏感になる時期ですので、手術など強い刺激を伴う処置は、できるだけ非発情期に延期し、獣医師と相談して進めるのが安全です。繁殖の予定がない場合は、この時期を「過ぎ去ること」としてだけでなく、不妊手術の計画も立てておきましょう。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Feldman & Nelson, Canine and Feline Endocrinology and Reproduction, 4th Ed, Chapter on Canine Estrous Cycle
[2] Ettinger & Feldman, Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed, Reproductive System
[3] Little, The Cat: Clinical Medicine and Management, Feline Reproduction Chapter