犬の歯列矯正が必要な場合、時期、費用、注意点について、飼い主さんの視点でまとめました。不正咬合や乳歯残存などの主要なケースについてもご紹介します。

| 項目 | 1型(リンガルバージョン) | 2型(オーバーバイト) | 3型(アンダーバイト) | 4型(片側の差) |
|---|---|---|---|---|
| 特徴 | 下の犬歯が内側へ | 上顎が長く下顎が短い | 下顎が上顎より長い | 左右非対称 |
| よくある犬種 | 全犬種 | 遺伝的素因のある一部の犬種 | ブルドッグ、シーズー、ペキニーズ | 全犬種 |
| 矯正推奨度 | 高い(痛み) | 中程度 | 低い(犬種標準) | 状況ごとに判断 |
| 推奨時期 | 永久歯萌出開始の頃に早期 | 早期介入を推奨 | 機能的問題がある場合 | 早期検診 |
ブルドッグ・シーズーなどはアンダーバイトが犬種標準であり、矯正対象でない場合が多いです

このような兆候が見られたら、すぐに動物病院へ
次のような兆候が見られたら、不正咬合や歯の問題が考えられます。①口を頻繁に開けている、または片側だけで噛んでいる ②エサをこぼす、または拒否する ③口から血や膿、悪臭がする ④犬歯が上顎の歯ぐきや口蓋を突き破っている ⑤永久歯が生えてきたのに、同じ場所の乳歯が残っている。犬は痛みを我慢する傾向があるため、飼い主さんが定期的に口腔内を確認することが大切です。

全身麻酔のリスクと事前検査
犬の歯列矯正は、すべての工程が全身麻酔下で行われます。特に若い犬や老犬、小型犬では麻酔のリスクが高くなる可能性があるため、事前の身体検査と血液検査(全血球数、総蛋白、BUNなど)が必ず必要です。また、矯正後に定期的な口腔ケア(歯磨き、スケーリング)が行われないと、再び歯周病が発生する可能性があります。日頃から歯磨きの習慣をつけることが、最も効果的な予防策です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed - Chapter 5: Oral Cavity and Dentition
[2] Wiggs's Veterinary Dentistry: Principles and Practice, 2nd Ed - Orthodontics Chapter
[3] The Dog Care Handbook, Things I Wish My Vet Had Told Me - Dental Care Section