愛犬・愛猫の末期ホスピスケアの定義から、疼痛管理、栄養サポート、飼い主さんの心の準備まで、段階的に整理したガイドです。

| 項目 | 確認項目 | 良好(高いスコア) | 不良(低いスコア) |
|---|---|---|---|
| Hurt(痛み) | 痛み・呼吸 | 痛み・呼吸が楽 | 持続的な苦痛・呼吸困難 |
| Hunger(食欲) | 食事量 | 自力で摂取 | ほとんど食べない |
| Hydration(水分) | 水分摂取 | 十分 | 脱水状態 |
| Hygiene(衛生) | 清潔・床ずれの管理 | 可能 | 排泄の粗相・床ずれ |
| Happiness(幸福) | 反応・交流 | 飼い主を認識 | 無反応 |
| Mobility(移動) | 動き | 自力で移動 | 動けない |
| More good days(良い日) | 良い日の割合 | つらい日より多い | つらい日の方が多い |
7つの項目をそれぞれ0~10点で評価し、合計70点満点です。合計が35点以上であれば生活の質は良好な方であり、35点未満であるか、つらい日が良い日より多くなった場合は積極的な緩和ケアや安楽死の検討が必要です。

このような兆候が見られた場合は、すぐに獣医師にご相談ください。
呼吸が荒く不規則になったり、24時間以上水を飲まなかったり、痛みがコントロールできず絶えず泣き叫んでいるような状態が見られた場合は、すぐに連絡してください。発作が繰り返される場合や意識が朦朧とする場合も緊急です。この時期は、鎮痛方法の調整や穏やかな最期の過ごし方について話し合う必要があるかもしれません。

安楽死の決定について、罪悪感を感じないでください。
安楽死は「諦め」ではなく、ペットの最期の選択になり得ます。判断基準は、生活の質の評価が低いこと、痛みのコントロールが難しいこと、ペットが飼い主を認識しなくなったことなどです。この決定は、獣医師と十分に相談し、家族全員が納得してから行うことが望ましいです。飼い主が感じる悲しみや罪悪感は自然な感情ですので、ペットロスカウンセリングを受けることも大きな助けになります。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Shanan A, Pierce J, Shearer T. Hospice and Palliative Care for Companion Animals: Principles and Practice, 2nd Ed, 2023
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, Elsevier
[3] International Association for Animal Hospice and Palliative Care (IAAHPC) Guidelines