犬や猫のエコー心臓検査の原理、実際の検査手順、そして必ず必要となる適応症について、獣医学の教科書を基にお伝えします。検査前の準備や費用についても、一度にまとめました。

このような状況では、検査を先延ばしにせず、すぐに受診してください。
安静時でも呼吸が明らかに速くなったり(頻呼吸)、舌や歯茎が青紫色に変色したり(チアノーゼ)、突然倒れて意識を失った場合は、緊急事態です。特にメインクーンやラグドールなどの猫の品種、キングチャールズスパニエル、ダックスフンド、マルチーズなどの小型犬は、遺伝性心疾患のリスクが高いため、症状が現れたらすぐに心エコー検査が必要です。

| 項目 | 心エコー検査 | 胸部レントゲン | 心電図 |
|---|---|---|---|
| 心臓構造の評価 | True | False | False |
| 心機能の測定 | True | False | False |
| 不整脈の診断 | False | False | True |
| 肺うっ血の確認 | False | True | False |
| 麻酔の必要性 | 不要 | 不要 | 不要 |
| 検査時間 | 20~40分 | 5~10分 | 5~10分 |
3つの検査は互いに補完関係にあり、心臓疾患が疑われる際には併用する場合が多いです。

定期健診が必要な品種・状況
症状がなくても定期的な心エコー検査を推奨する場合があります。メインクーンやラグドール(MYBPC3遺伝子変異の保有が可能なため)は、繁殖目的の場合、生後1〜3歳から年に1回の検査を開始し、その後5歳と8歳で再検査を受けることを推奨します。キングチャールズスパニエル、ダックスフンド、マルチーズ(僧帽弁疾患のリスクが高い)、ドーベルマン、ボクサー(拡張型心筋症のリスクが高い)など、心疾患のリスクが高い品種も、無症状の時期から担当獣医師と相談し、スクリーニングの開始時期と頻度を一緒に決めておくのが良いでしょう。繁殖を予定している子も、事前に検査を受けることが必須です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, Echocardiography Chapter
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, Box 43.1 Indications for Echocardiography
[3] Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed, Focused Cardiac Ultrasound
[4] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed, Point-of-care Ultrasound