犬のMRIが必要な状況、撮影の流れ、結果の見方、費用など、飼い主さんが知っておくべき重要な情報をまとめました。


| 項目 | MRI | CT | レントゲン |
|---|---|---|---|
| 強み | 軟部組織・神経系の精密撮影 | 骨・骨折の精密撮影 | 骨・肺の基本撮影 |
| よく見える部位 | 脳・脊髄・関節の軟部組織 | 骨折・頭蓋骨・胸部の構造 | 基本的な骨格・臓器の輪郭 |
| 麻酔の要否 | 必須 | 必須 | ほとんど不要 |
| 撮影時間 | 40〜60分 | 10〜20分 | 数分 |
| 費用範囲(1部位あたり) | 80,000円〜190,000円 | 50,000円〜100,000円 | 5,000円〜10,000円 |
費用は病院・地域・撮影部位によって変わることがあります。2024年基準の一般的な範囲です。

全身麻酔の注意事項
MRI検査は全身麻酔が必須となります。高齢犬、心臓疾患のある犬、短頭種(ブルドッグやパグなど)は麻酔リスクが相対的に高いため、必ず事前に検査を行い麻酔の安全性を確認した上で、麻酔中に心拍数・酸素飽和度・血圧をリアルタイムでモニタリングできる病院で撮影を受けることをお勧めします。

検査結果書は、このようにご理解ください。
MRIの読影報告書には、「高信号強度」「低信号強度」「造影増強」といった専門用語が記載されることがあります。難しく感じられた場合は、担当の獣医師に画像を見せながら直接説明を依頼してください。飼い主の方が結果を正確に理解することが、治療方針を共に決定するために不可欠です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Schaer M, Gaschen F. Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. CRC Press, 2022. Chapter 14: Disorders of the Nervous System and Muscle
[2] Silverstein DC, Hopper K. Advanced Monitoring and Procedures for Small Animal Emergency and Critical Care, 2nd Ed. Wiley-Blackwell, 2023
[3] Dewey CW, Da Costa RC. Practical Guide to Canine and Feline Neurology, 3rd Ed. Wiley-Blackwell, 2016. Chapter 4: Neurodiagnostics
[4] Gavin PR, Bagley RS. Practical Small Animal MRI. Wiley-Blackwell, 2009