犬の慢性腎臓病におけるIRISの病期分類は、病気の進行段階を正確に把握する上で非常に重要です。飼い主の方が必ず知っておくべき重要な情報をまとめました。



| 項目 | クレアチニン(mg/dL、犬) | タンパク尿サブステージ分類(UPC) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ステージ1 | < 1.4 | 全ステージ共通適用:非タンパク尿<0.2 / 境界0.2〜0.5 / タンパク尿>0.5 | 非窒素血症、他の腎臓異常が存在(通常は症状なし) |
| ステージ2 | 1.4〜2.8 | 全ステージ共通適用:非タンパク尿<0.2 / 境界0.2〜0.5 / タンパク尿>0.5 | 軽度の窒素血症、症状はほとんどないか軽微 |
| ステージ3 | 2.9〜5.0 | 全ステージ共通適用:非タンパク尿<0.2 / 境界0.2〜0.5 / タンパク尿>0.5 | 中等度〜重度の窒素血症、全身症状が始まる |
| ステージ4 | > 5.0 | 全ステージ共通適用:非タンパク尿<0.2 / 境界0.2〜0.5 / タンパク尿>0.5 | 重篤な腎機能の喪失、重度の尿毒症症状 |
UPC:尿タンパク/クレアチニン比。クレアチニン値はIRISの判定閾値であり、検査室・個体によって異なることがあります。タンパク尿(UPC)と血圧はステージそのものではなく、各ステージ内でさらに分けるサブステージ分類の基準であり、犬のUPCは非タンパク尿<0.2、境界0.2〜0.5、タンパク尿>0.5で区分します。

ステージ3~4の場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。
IRISの腎臓病ステージ3以上は、腎機能が著しく低下している状態です。嘔吐、食欲不振、脱水、無気力などの症状が現れる可能性があるため、直ちに動物病院を受診する必要があります。この時期の管理は、犬の寿命を延ばす上で決定的に重要です。



タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[2] Björnsdóttir, H. et al. (2021). Evaluation of IRIS staging criteria in dogs with chronic kidney disease. Journal of Veterinary Internal Medicine, 35(4), 1892–1900.
[3] Klein, A. et al. (2020). Clinical utility of the IRIS staging system in canine chronic kidney disease: a prospective cohort study. Veterinary Record, 187(12), 456.