犬の低カルシウム血症は、カルシウム値が低下することにより、筋肉痙攣、興奮、さらにはショックを引き起こす可能性がある危険な状態です。飼い主の方が知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに動物病院を受診が必要な症状
犬が突然痙攣を起こしたり意識を失ったりした場合は、直ちに動物病院へ連れて行ってください。また、激しい筋肉の痙攣や震え、顔をこすりつけるような行動が見られる場合は危険な状態である可能性があり、緊急の治療が必要です。重度の低カルシウム血症では、徐脈など心拍数の低下をはじめとする心臓のリズム異常が生じることもあるため、飼い主さんは事前に適切な対処法を把握しておくことが重要です。


| 項目 | 主な症状 | 対処方法 |
|---|---|---|
| 軽症 | 軽い震え、不安 | 経口カルシウム補充剤の服用 |
| 中等度 | 筋肉のけいれん、歩行不安定 | 静脈カルシウム注射、病院での経過観察 |
| 重度 | 発作、意識喪失、呼吸困難 | 救急治療、心臓モニタリングが必須 |
症状が悪化した場合は直ちに病院受診が必要です。
予防のための注意点
出産前後には、カルシウムサプリメントの過剰な投与は避けてください。過剰摂取は、かえってカルシウム調節機能を妨げる可能性があります。出産後は、栄養バランスの取れたフードと、獣医師が推奨するサプリメントを使用するのが望ましいです。小型犬はリスクが高いため、注意深く観察する必要があります。予防は治療よりもはるかに重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, 2023, Chapter on Calcium Disorders
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, 2022, Hypocalcemia Diagnosis and Management
[3] Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed, 2021, Calcium and Mineral Metabolism in Dogs