犬のクッシング症候群の治療に用いられるミトタンとトリロスタンに関するよくある質問をまとめました。薬の作用機序や注意点、モニタリング方法まで、詳しくご説明します。



| 項目 | ミトタン | トリロスタン |
|---|---|---|
| 作用の仕方 | 副腎皮質細胞の破壊(束状層・網状層) | ステロイド合成の抑制(3-β HSD) |
| 副作用のリスク | 副腎壊死・機能低下の可能性 | 投薬初期に副腎壊死・急な危険な状態の可能性 |
| モニタリング | ACTH刺激試験を3〜6か月ごと | ACTH刺激試験・服用前コルチゾールで定期的に点検 |
| 長期使用への適合性 | 症状・検査結果に応じて用量を調整 | 多くの国で承認されており、よく選ばれる薬 |
どちらの薬も副腎壊死のリスクがあるため、獣医師が患者さんの状態に応じて適切な薬とモニタリングを選びます。

すぐに病院を受診すべきサイン
薬の服用中に激しい吐き気、持続的な下痢、ショック症状(気絶、呼吸困難)、食欲の完全な消失が見られた場合は、直ちに病院にご連絡ください。これは副腎皮質機能低下の兆候である可能性があります。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] BSAVA. (2022). BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Ed.
[2] Ettinger, S.J., Feldman, E.C., Côté, E. (2017). Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th ed. Elsevier.
[3] Feldman, E.C., Nelson, R.W., Reusch, C. (2015). Canine and Feline Endocrinology and Reproduction, 4th ed. Elsevier.