犬の服はファッションではなく、体温維持や皮膚保護を目的としています。着用が必要な状況と、着用しなくてもよい場合をまとめました。

| 項目 | 必ず必要 | 状況による | 不要 |
|---|---|---|---|
| 代表例 | チワワ・マルチーズ・プードルなど小型短毛種 | ウェルシュコーギー・ビーグルなど中型短毛種 | シベリアンハスキー・サモエドなどダブルコートの大型犬 |
| 冬の散歩(5℃以下) | 必ず着せる | 短い散歩のみ推奨 | 着せない |
| 雨の日 | 防水服を推奨 | タオルで拭くだけで十分 | 自然乾燥 |
| 室内エアコン(24℃以下) | 薄手の服を検討 | 不要 | 不要 |
同じ品種でも年齢・疾患・体型によって異なります。

このような場合には、むしろ服が害になります。
ダブルコート(アンダーコートとオーバーコート)が発達したハスキー、サモエド、珍島犬などの中大型犬は、すでに体温調節能力に優れているため、厚手の服を着せると逆に熱の放出が妨げられ、夏には熱中症のリスクが高まります。室内で長時間服を着せたままにしていると、皮膚に湿気がこもり、皮膚炎やカビ感染症の原因となる可能性があります。就寝時には必ず服を脱がせてあげてください。

服を着せる前に知っておきたいこと
初めて服を着せると、ストレスで体を硬直させたり歩こうとしない子が多いものです。最初は短い時間から着せて、おやつや褒め言葉と一緒に慣れさせてあげてください。服の内側で皮膚が赤くなったり、かゆがむ頻度が増えたりする場合はアレルギー反応の可能性がありますので、すぐに服を脱がせて様子を見てください。冬でも室内が暖かい場合は必ず服を脱がせてあげてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Case, L.P. et al., Canine and Feline Nutrition, 3rd Ed, Chapter on Thermoregulation
[2] Miller, W.H. et al., Muller and Kirk's Small Animal Dermatology, 7th Ed, Chapter on Environmental Skin Diseases
[3] Ha, J.C. et al., Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine, Chapter 11