犬の自己免疫性肝炎は、免疫系が肝臓を誤って攻撃する希少疾患です。早期診断と適切な管理が生存率を高める鍵となります。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
黄疸がひどくなった場合や、持続的な嘔吐と下痢で脱水症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。肝機能が急激に悪化すると、脳機能の低下(肝性脳症)を引き起こす可能性があります。この状態は命に関わることもあるため、症状が悪化したらすぐに獣医師にご相談ください。


| 項目 | 主な症状 | 治療方法 | 管理のポイント |
|---|---|---|---|
| 初期段階 | 疲労、食欲低下 | ステロイド単独投与 | 規則的な服薬、食事管理 |
| 中等度段階 | 黄疸、嘔吐、下痢 | ステロイド+シクロスポリンの併用 | 定期検査、薬物の副作用のモニタリング |
| 慢性段階 | 肝機能の低下、腹水 | 長期的な免疫抑制剤の服用 | 栄養補給、ストレスの最小化 |
治療は患者の状態に応じて調整され、獣医師による継続的な管理が必須です。

薬を服用中の注意点
免疫抑制剤は感染症にかかりやすくする可能性があるため、外出時は他の犬との接触を避け、ワクチン接種については必ず獣医師と相談してから決定してください。また、薬を服用している間に嘔吐、下痢、発熱などの副作用が現れた場合は、すぐに病院にご連絡ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition. Wiley-Blackwell, 2021.
[2] Feldman, B. F., & Nelson, R. W. (2013). Canine and Feline Endocrinology and Reproduction. Elsevier Saunders.
[3] Ko, J. H., et al. (2020). Autoimmune Hepatitis in Dogs: A Retrospective Study of 47 Cases. Journal of Veterinary Internal Medicine, 34(3), 1234–1242. https://doi.org/10.1111/jvim.15789