不妊手術後の7〜14日間の回復期間に、飼い主さんが知っておくべき傷の手当て、食事の管理、危険なサインを段階的にまとめました。


| 項目 | 雌の開腹術 | 雌の腹腔鏡 | 雄の去勢 |
|---|---|---|---|
| 平均回復期間 | 7〜14日 | 4〜7日 | 3〜5日 |
| 傷の大きさ | 2〜5cm | 0.5〜1cm | 0.3〜0.5cm |
| 痛みのレベル | 中程度〜高い | 低い〜中程度 | 低い |
| エリザベスカラーの装着 | 7〜10日 | 5〜7日 | 3〜5日 |
| 活動制限期間 | 7〜10日 | 5日 | 3日 |
表の数値は一般的な推定値であり、手術方式・麻酔プロトコル・個体の状態によって大きく異なる場合があります。特に雄の去勢は陰嚢の切開を縫合せず、開いたまま治癒させる場合が多いため、別途の抜糸が不要で、腹腔鏡の実施可否は病院ごとに異なります。正確な回復スケジュールは担当獣医師の指示を優先して従ってください。

このような症状が見られたら、すぐに動物病院へお越しください。
次のいずれかの症状が見られた場合は、手術後どの時間経過しているかに関わらず、すぐに病院に連絡するか、救急外来を受診してください。 • 手術後8時間経過しても麻酔から覚めなかったり、意識が不明瞭な状態が続く場合 • 傷口から血が止まらずに継続的に出血している場合(少量ではなく持続的な出血) • お腹が急膨らんだり、硬く張ったりする場合 • 24時間以上何もし食べず、元気がない場合 • 黄色や緑色の分泌物が出ている場合、または強い悪臭がする場合 • 高熱(耳の体温が39.5℃以上)または低体温(耳の体温が37℃未満)

雌雄別の追加注意事項
メス猫: 子宮と卵巣を切除する手術のため、腹腔内に空間ができます。回復期間中は激しい動きは内出血のリスクがあります。開腹手術の場合は特に1週間はジャンプを厳禁としてください。 オス猫: 精巣切除後、陰嚢部位に一時的な腫れが生じる場合があります。1~2日以内に引けば正常です。腫れが続いて大きくなったり熱感がある場合は感染を疑い、病院へ行く必要があります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Handbook on Field Veterinary Surgery, Chapter 19: Ovariohysterectomy in Canines and Felines — Surgical Procedure
[2] Little SE (Ed.), The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Elsevier, 2023