犬の副腎髄質腫(クロム親和細胞腫)は、副腎髄質に発生する稀な悪性腫瘍で、アドレナリンとノルアドレナリンの過剰分泌により、高血圧、心臓の問題、不安症状が現れます。早期診断と適切な治療が重要です。



すぐに病院を受診すべき緊急のサイン
急な失神や気絶、激しい呼吸困難、速く不規則な心拍、粘膜の蒼白化、コントロールが難しい重度の高血圧などは、命を脅かす可能性があります。このような緊急の兆候が見られた場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行ってください。



再発の予防と品種別の注意点
副腎髄質腫瘍は悪性の場合、肺や肝臓、骨などに転移する可能性があるため、手術後も定期的な経過観察が不可欠です。品種による発症頻度の違いについては、現時点での根拠だけでは断定しにくいものの、副腎腫瘍は高齢になるにつれて発見例が増えるため、シニア犬では特に注意が必要です。疑わしい症状は、できるだけ早く確認することが望ましいです。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
| 項目 | 適した場合 | 効果レベル | 副作用・特徴 |
|---|---|---|---|
| 外科的治療(副腎摘出) | 腫瘍が局所的で転移がない場合 | 高い(根本的治療) | 手術前・中・後の管理が難しい |
| 手術前の薬物による安定化 | 手術を控えて血圧を事前に調整する場合 | 血圧の安定に重要 | α遮断薬(フェノキシベンザミン)で血圧を下げる |
| 内科的(薬物)管理 | 手術が難しい、または転移がある場合 | 症状緩和のレベル | 薬物で症状・血圧を調整する |
治療方法は個々の状況に応じて獣医師が判断します。病院を受診してご相談ください。
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[1] Withrow SJ, Vail DM, Page RL (2013). Withrow and MacEwen’s Small Animal Clinical Oncology, 5th ed. Elsevier.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th ed. (2022). Wiley-Blackwell.
[3] Hoffman J, et al. (2020). Pheochromocytoma in dogs: A retrospective study of 42 cases. Journal of Veterinary Internal Medicine, 34(3), 1120–1128.