犬のイブプロフェン中毒は、少量でも消化管と腎臓に深刻な損傷を引き起こす緊急事態です。摂取直後の迅速な処置が予後を左右します。


今すぐ救急動物病院へ連れて行かなければならない状況
イブプロフェンの摂取が確認された、あるいは疑われる場合は、症状の有無にかかわらず、すぐに動物病院へ連れて行ってください。特に体重5kg未満の小型犬が1錠以上を摂取した場合、すでに嘔吐・血便・痙攣などの症状が出ている場合、摂取量が不明な場合は、一刻も早く対応する必要があります。自宅で無理やり嘔吐を促そうとしないでください。誤って気管に食べ物などが入り込む誤嚥のリスクがあります。


小型犬や老犬の飼い主さんは、特に注意が必要です。
体重が軽いほど、イブプロフェンの毒性が強く現れます。ポメラニアン、チワワ、マルチーズなどの小型犬は、市販の一般的な400mg錠剤を1錠摂取しただけでも危険な摂取量に達してしまいます。腎臓機能が弱っている老犬も同様です。お薬は必ずチャイルドロック付きの収納庫に保管し、ゴミ箱に捨てた空の包装もすぐに片付けてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb DC. Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Ed. Wiley-Blackwell, 2023.
[2] Osweiler GD, et al. Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult Clinical Companion: Small Animal Toxicology, 3rd Ed. Wiley-Blackwell, 2022.
[3] Schaer M (Ed). Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. CRC Press, 2022.