犬の腹水と肝疾患は、肝機能の低下により腹腔内に体液がたまる病気であり、早期発見と適切な管理が重要です。主な症状には、腹部の膨満、食欲不振、体重減少などがあります。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が突然ひどく眠気や意識の低下を示したり、激しい嘔吐や呼吸困難が見られた場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。これは肝機能の急激な悪化や脳浮腫(肝性脳症)の兆候である可能性があります。遅れると命に関わることもあるため、早期対応が不可欠です。



特定の犬種は肝臓疾患によりかかりやすい傾向があります。
ミニチュアシュナウザー、コッカー・スパニエル、シェットランド・シープドッグ、ボーダー・テリアなどの一部の犬種は、遺伝的要因により肝臓や胆嚢の疾患リスクが比較的高いことが知られています。また、ラサ・アプソ、シーズー、パグなどの小型犬種では、先天的な門脈体循環短絡(肝臓を迂回する血管)の素因があり、腹水や肝性脳症を引き起こす可能性があるため、定期的な健康診断が重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Notes on Canine Internal Medicine, 4th Ed. (2023). Chapter on Hepatic Disease and Ascites.
[2] Fundamentals of Veterinary Clinical Pathology, 3rd Edition. (2022). Liver Enzyme Interpretation and Hepatopathy Diagnosis.
[3] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Ed. (2021). Drug-Induced Hepatotoxicity and Liver Enzyme Changes.