猫の高リン血症は、慢性腎臓病において血液中のリン値が上昇する状態であり、リン結合剤が主な治療手段となります。早期発見と適切な管理は、腎機能の保護にとって重要です。



すぐに動物病院を受診が必要な症状
猫が一日中食べなかったり、激しい嘔吐や脱水症状(皮膚の弾力低下、唇の乾燥)、血尿が見られた場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。これは高リン血症が深刻な腎臓の損傷を引き起こしていることを意味しており、迅速な治療が命を救う可能性があります。



猫の品種別注意点:ペルシャやブラックペルシャなどは腎臓疾患のリスクが高いです。
ペルシャおよびペルシャ系猫は、遺伝的に多嚢胞腎(PKD)にかかりやすく、腎臓に嚢胞(水ぶくれ)ができることで、最終的には腎不全に至る可能性があります。この疾患は遺伝子検査でスクリーニングできるため、猫を迎える際には検査の有無を確認しておくことが望ましいでしょう。慢性腎臓病へと進行すると高リン血症を併発するケースもあるため、リン結合剤の使用や食事管理が必要になることもあります。飼い主様は定期的な健康診断を通じて、早期の管理に努めてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition. Elsevier, 2018.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition. Wiley-Blackwell, 2022.
[3] Feline Chronic Kidney Disease: Pathophysiology and Management. Journal of Feline Medicine and Surgery, 2020, 22(5), 401-415.