ラグドールはアンダーコートが少ないセミロングヘアの品種ですので、毎日5分のブラッシングと週2回の集中的なグルーミングを行うだけで、毛玉や絡まりを防ぐことができます。部位別のブラッシングの順序と、適切なブラシの選び方をまとめました。


| 項目 | スリッカーブラシ | スチールコーム | ピンブラシ |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | 上毛のブラッシング・もつれ解き | もつれの確認・毛並みの整え | 仕上げのブラッシング・静電気防止 |
| 推奨頻度 | 週2~3回 | 毎日5分 | 週1~2回 |
| もつれ除去 | 優秀 | 普通 | 低い |
| 皮膚への刺激 | 注意が必要 | 少ない | ほとんどない |
| 初心者へのおすすめ | 普通 | ★★★ | ★★ |
ラグドールの初心者の飼い主さんは、スチールコーム(細目+粗目の両面)1本から始めるのがおすすめです
このようなツールは絶対に使用しないでください。
ファーミネーター(FURminator)などのアンダーコート除去ブラシは、アンダーコート(下毛)が多いペルシャやメインクーンに適しています。ラグドールのようにアンダーコートが少ない猫に使用すると、正常な毛包まで引き抜かれてしまい、皮膚が赤く腫れる可能性があります。また、ハサミで毛玉を直接切るのも危険です。皮膚と毛を区別しにくいため、切り傷などの事故が起こりやすくなります。毛玉がひどい場合は、動物病院またはペットサロンで電動バリカンを使って除去してもらいましょう。

ラグドール特有のグルーミング時の注意点
ラグドールは肥大型心筋症(HCM)の発症リスクが高いとよく言われる品種です。ただし、個体によって危険度は異なりますので、正確な評価は獣医師による心臓検査で確認することをお勧めします。グルーミング中に突然呼吸が荒くなったり、普段よりもゼーゼーする時間が長引いたり、舌や歯茎が青白く見える場合は、すぐにグルーミングを中止し、動物病院に連絡してください。猫にとってストレスや恐怖の刺激を減らすことは健康と福祉にとって非常に重要ですので、グルーミングは5分程度に区切って短く行い、落ち着いた環境で実施するのが安全です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Hnilica KA, Patterson AP. Small Animal Dermatology: A Color Atlas and Therapeutic Guide, 4th Ed. Elsevier, 2017
[2] Luis Fuentes V, et al. Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats — Feline HCM (Ragdoll MYBPC3 R820W)
[3] Miller WH, Griffin CE, Campbell KL. Muller and Kirk's Small Animal Dermatology, 7th Ed. Elsevier, 2013