犬が普段より水を多く飲む場合、単なる喉の渇きではなく病気のサインである可能性があります。1日の摂取量の基準と、病院を受診すべきタイミングをまとめました。

| 項目 | 正常な摂取量 | 注意基準(多飲多尿) |
|---|---|---|
| 3kg(小型犬) | 150〜180ml | 270ml以上 |
| 5kg | 250〜300ml | 450ml以上 |
| 10kg(中型犬) | 500〜600ml | 900ml以上 |
| 20kg | 1,000〜1,200ml | 1,800ml以上 |
| 30kg(大型犬) | 1,500〜1,800ml | 2,700ml以上 |
1日に体重1kgあたり90mlを超えると多飲多尿と判断します(獣医内科学教科書の基準)

すぐに動物病院を受診すべき緊急のサイン
次のような症状が複数見られる場合は、24時間以内に動物病院を受診してください。 - 水を飲んだ直後に吐いてしまう - 尿の色が濃い茶色になっている、または血が混じっている - 一日中元気がなく、ぐったりしている - 呼吸が荒い、または歯ぐきが白っぽい - 嘔吐や下痢を伴っている 脱水症状や急性腎不全、糖尿病性ケトアシドーシスへと進行する可能性があるため、すみやかな輸液と血液検査が必要です。

水を無理やり減らしてはいけない理由
犬が水を多く飲むのは、体内の水分が奪われているサインです。飼い主さんが勝手に水入れを片付けてしまうと、急性脱水や腎臓障害が進行して、さらに危険な状態になる可能性があります。原因が明確になるまでは自由に水を飲ませつつ、24時間分の摂取量を計量カップで記録し、そのデータを病院に共有してください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger SJ, Feldman EC. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th ed. Polyuria and Polydipsia chapter
[2] Nelson RW, Couto CG. Small Animal Internal Medicine, 6th ed. Disorders of Water Metabolism
[3] Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed. Water Requirements in Dogs