犬の血尿は、膀胱炎や尿路結石、前立腺疾患、腫瘍など原因が多岐にわたり、中には24時間以内に治療が必要な緊急事態もあります。尿の色、排尿時の行動、全身の症状から緊急度を素早く判断してみましょう。

| 項目 | ピンク・薄い赤 | 鮮やかな赤 | 茶色・コーラ色 |
|---|---|---|---|
| 推定される原因 | 膀胱炎、初期の結石 | 出血性膀胱炎、結石、腫瘍 | ヘモグロビン尿、ミオグロビン尿、中毒 |
| 随伴症状 | 頻尿・少量ずつの排尿 | 痛み・少量を繰り返す排尿 | 元気消失・黄疸・嘔吐 |
| 緊急度 | 24~48時間以内 | 当日の受診を推奨 | 🚨 直ちに救急外来へ |
| 家庭での優先対応 | 水を十分に、尿の写真を撮影 | 水を与え、外出は控える | 移動を最小限にしてすぐ出発 |
色はフード・薬物・ビートの摂取によっても変わることがあります。決めつけず、あくまで参考としてご覧ください。

🚨 すぐに動物病院の救急外来を受診すべき7つのサイン
次のいずれかに該当する場合は、一刻も早く24時間対応の動物病院へ連れて行ってください。 1. 12時間以上、尿が出ない(尿路閉塞の疑い) 2. 茶色やコーラ色の尿(ヘモグロビン尿、赤血球破壊の可能性) 3. 歯茎や舌が白っぽく、または黄色みを帯びている 4. 嘔吐を繰り返し、水も飲めない 5. お腹が硬く膨れている 6. 意識が朦朧としている、またはふらついている 7. 玉ねぎ、ブドウ、ネズミ薬などを食べた疑いがある

メスで不妊手術を受けていない犬は、より注意が必要です。
メスの犬が血尿とともに外陰部から膿性分泌物、腹部膨満、多飲多尿を示す場合は、子宮蓄膿症の可能性があります。進行すると敗血症により死亡する可能性のある緊急疾患ですので、直ちに診療が必要です。 去勢していないオスの犬は、前立腺肥大・前立腺炎・前立腺膿瘍により血尿が出る場合があります。排便時の痛みや後肢の脱力などが伴う場合は、直腸診や前立腺のエコー検査が必要です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition - Chapter on Hematuria and Pigmenturia
[2] The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases - Case 18 Hematuria
[3] BSAVA Manual of Canine and Feline Nephrology and Urology, 3rd Edition