若齢の大型犬に多く見られるステロイド反応性髄膜炎・動脈炎(SRMA)の主な症状、診断手順、治療とケアのポイントについて、飼い主のみなさまにもわかりやすくまとめました。

| 項目 | 急性型(典型) | 持続型(再発・慢性) |
|---|---|---|
| 主な症状 | 激しい首の痛み、発熱、無気力 | 軽度の首の痛みの反復、神経症状を伴う |
| 発症年齢 | 2.5歳未満 | 初回治療後、数ヶ月後に再発 |
| 治療反応 | ステロイドに速やかに改善 | 免疫抑制剤の追加が必要な場合が多い |
| 予後 | 早期治療で非常に良好 | 長期管理が必要、再発管理が鍵 |
急性型はステロイドに速やかに反応しますが、再発・慢性型は免疫抑制剤を追加する必要がある場合が多いです。

このような兆候が見られたら、すぐに病院へお越しください。
首を急に回せなくなり、頭を垂れたまま苦しそうにしている場合、発熱が確認された場合、歩行中にふらつくか脚が硬直する場合、すぐに緊急診療を受ける必要があります。特に若い犬が理由もなく激しく痛み、食欲が急激に落ちた場合は、直ちに動物病院へ連れて行ってください。適切な治療を受けずに放置すると、炎症が進行して神経損傷や永久的な後遺症が残る可能性があります。神経症状を伴う場合は、予後がさらに悪化するおそれがあります。

品種ごとに特に注意すべきポイント
ビーグルは再発しやすい品種の一つですので、治療終了後も臨床症状(首の痛み、発熱)とCRP値を併せてモニタリングすることが重要です。ただし、CRP値が正常範囲内であっても再発を完全に否定できるわけではないため、定期的な臨床検査を必ず受けましょう。バーニーズ・マウンテン・ドッグやボクサーなどの大型犬は、ステロイドの長期服用により関節への負担が増大する可能性があるため、体重管理と床の滑り止めマットの設置を必ず併用してください。若齢で発症するケースが多いため、不妊手術やその他の手術の時期については、必ず獣医師と相談してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Tipold A, Schatzberg SJ. An update on steroid responsive meningitis-arteritis. Journal of Small Animal Practice, 2010
[2] Lowrie M, Penderis J, McLaughlin M et al. Steroid Responsive Meningitis-Arteritis: A Prospective Study of Potential Disease Markers. Journal of Veterinary Internal Medicine, 2009
[3] Platt SR, Olby NJ. BSAVA Manual of Canine and Feline Neurology, 4th Ed, Chapter: Inflammatory CNS Diseases