愛玩動物が家族や他の動物を避け、隠れようとする社会的回避行動の原因と、段階的な対処法をまとめました。痛み、恐怖、ストレスなどの主な原因や、病院を受診すべき基準についても併せてご紹介します。

| 項目 | 痛み・病気 | 恐怖・トラウマ | 環境ストレス | 認知機能の低下 |
|---|---|---|---|---|
| 始まった時期 | 突然 | 特定の出来事の後 | 環境の変化の後 | 徐々に |
| 体に触れると | 顔をしかめる・避ける | ビクッとする・固まる | あまり敏感でない | 反応が鈍い |
| 食欲 | 減少が大きい | 一時的な減少 | 増えたり減ったり | 徐々に減少 |
| 睡眠 | 不安定 | 過度な警戒 | 過眠 | 昼夜逆転 |
| 代表的な年齢 | 全年齢 | 全年齢 | 全年齢 | 高齢 |
複数の原因が重なることがあります。1つだけ選ぼうとせず、疑わしい項目をすべて記録して獣医師に伝えてください。

このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
次のいずれかに該当する場合は、単なる行動問題ではなく、緊急事態の可能性があります。 - 48時間以上、餌や水を拒否している - 体を触られた際に、悲鳴や攻撃性など急激な変化が見られる - 呼吸が速くなり、息をする際に震えが伴う - 普段好んでいたおやつにも反応しない - 尿や糞の失禁が、隠れる行動と併せて現れる - 発作や立位バランスの崩れなど、神経症状を伴う 痛みや重篤な疾患の可能性があるため、当日の受診をお勧めします。

回避行動に対して絶対にやってはいけないこと
- 隠れた場所から無理やり引きずり出す(信頼関係の損傷や不安の悪化を招く) - 「どうしたの?」と大きな声で叱る - 無理やり他の動物や人間と接触させる - 飼い主の判断で、人間の鎮静剤や栄養剤を勝手に与える - 「時間が経てば良くなるだろう」と2週間以上放置する 特に猫はストレスが蓄積すると、食欲の低下や排泄パターンの変化など、身体的な症状として現れることがあります。こうした変化は痛みや病気のサインである可能性もあるため、様子を見るよりも早めにチェックを受ける方が安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Horwitz D., Mills D., BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine, 2nd ed., 2009
[2] Landsberg G., Hunthausen W., Ackerman L., Behavior Problems of the Dog and Cat, 3rd ed., 2013
[3] Overall K., Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats, 2013
[4] Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine, Wiley, 2023