猫の特発性膀胱炎(FIC)は、感染症ではなく、ストレスと膀胱の保護層の損傷によって引き起こされる再発性の疾患です。原因、症状、動物病院受診の基準、そして家庭でのケア方法についてまとめました。


| 項目 | FIC(特発性膀胱炎) | 膀胱結石 | 尿道閉塞 |
|---|---|---|---|
| 細菌感染 | なし | 併発しうる | 併発しうる |
| 血尿 | よくある | よくある | よくある |
| 排尿 | 可能(少量) | 可能(不快感あり) | まったく出せない |
| 緊急度 | 24時間以内に受診 | 24〜48時間以内に受診 | ただちに救急 |
| 再発性 | 非常に高い | 中程度 | オスで高い |
症状は似ていても、原因と緊急度は異なります。正確な鑑別は病院で尿検査・画像検査によって行います。

この兆候は、直ちに救急対応が必要です!
オス猫が24時間以上排尿できない場合は、尿道閉塞のリスクが高いです。泣きながら力を入れても一滴も尿が出なかったり、下腹部が硬く膨らんでいたり、ぐったりして嘔吐している場合は、ゴールデンタイムを逃す前に速やかに24時間対応の動物病院へ連れて行ってください。FIC(特発性膀胱炎)が尿道閉塞に進行すると、腎臓障害や電解質異常により数時間以内に生命の危険が生じる可能性があります。

このような猫は特に注意が必要です
室内で生活する猫、肥満や運動量が少ない猫、多頭飼いの環境で神経質な猫、そしてドライフード中心の食事を与えられている猫は、FIC(猫特発性膀胱炎)の発症率が高いことが知られています。特に幼少期に大きなストレスを経験した猫は、成猫になってもFICにかかりやすい傾向があります。該当するグループに当てはまる場合は、症状がなくても普段から環境管理を細かく行ってください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Little S., The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Chapter 35 Lower Urinary Tract Disease
[2] Buffington CAT, Idiopathic Cystitis in Domestic Cats—Beyond the Lower Urinary Tract, J Vet Intern Med, 2011
[3] Rodan I. et al., A Professional's Guide to Feline Behaviour, 2014
[4] Thompson M., The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases, Case 14·18