ペットも人間と同様にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症することがあります。主な症状、診断基準、治療法、そして飼い主さんが取るべき対策をまとめました。

| 項目 | 人のPTSD | ペットのPTSD |
|---|---|---|
| 想起の仕方 | 言語・イメージで想起 | 特定の刺激(音・場所)に即座に恐怖反応 |
| 主な現れ方 | 悪夢・フラッシュバックの訴え | 震え・隠れる・攻撃性・粗相 |
| 診断方法 | 問診・自己報告 | 飼い主の観察+行動評価 |
| 治療の要点 | 心理療法+薬物 | 行動修正+薬物+環境調整 |
| 回復期間 | 数ヶ月〜数年 | 個体によって異なり予測が難しく、一部は長期管理が必要 |
獣医行動医学の教科書に基づく一般的な比較表

このような場合は、24時間以内に動物病院を受診してください。
以下のいずれかに該当する場合は、単なるしつけで解決しようとはせず、直ちに動物病院(可能であれば獣医行動クリニック)を受診してください。 ・自傷行為(しっぽをかむ、足を舐めて炎症を起こすなど)が繰り返される場合 ・48時間以上完全に食べない場合 ・家族に対して突然攻撃的になった場合 ・発作やけいれんのような異常行動が見られる場合 ・トラウマ的な出来事の後に、呼吸が荒く震えが止まらない状態が続く場合


猫の場合は、この点に特に注意してください。
猫は犬よりもストレスを「隠す」傾向が強いものです。そのため、PTSDの症状が過度なグルーミング(毛の抜ける)、トイレ以外の場所での排尿、長時間の隠れ行動、特発性膀胱炎といった身体的症状として現れることが多くあります。猫が急に排泄の失敗をしたり、特定の部位を繰り返しなめ始めたりした場合は、単なる癖ではなく、ストレスによるサインである可能性を必ず考慮してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Horwitz, D.F. & Mills, D.S., BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine, 2nd Ed
[2] Landsberg, G., Hunthausen, W., Ackerman, L., Behavior Problems of the Dog and Cat, 4th Ed
[3] Lenkei, R. et al., Separation-related disorder in dogs: a multifactorial framework, 2018
[4] Overall, K.L., Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats