麻酔後のふらつきやよろめきなどの症状は、多くの場合、正常な回復過程の一部です。しかし、24時間以上続く場合は、すぐに病院で診察を受ける必要があるサインかもしれません。

| 項目 | 0〜2時間 | 2〜12時間 | 12〜48時間 |
|---|---|---|---|
| 意識状態 | 半昏睡 | 眠気・ぼんやり | ほぼ正常 |
| 運動能力 | 立ち上がりが困難 | ふらつく | ゆっくり歩く |
| 食欲 | 絶食を維持 | 少量の水が可能 | 半分程度の給与 |
| 行動の特徴 | クンクン鳴く・震える | 過敏な反応 | 普段の様子に近づく |
体重、年齢、麻酔薬、手術の種類によって個体差が大きいため、表の時間は参考用です

すぐに動物病院へ連れて行くべき危険なサイン
次のような症状が見られた場合は、回復期の正常な反応ではなく、合併症の可能性が高いです。直ちに手術を受けた病院か、24時間対応の動物病院へお持ちください。意識低下が時間経過とともに続いたり、次第に悪化したりする / 繰り返す嘔吐や咳の後に呼吸困難が生じる(誤嚥性肺炎が疑われる) / 発作、けいれん、身体麻痺 / 歯ぐきが蒼白または紫色になる / 体が異常に冷たくなるか、逆に高熱や低体温で体温調節が乱れる / 長時間全く排尿しない / 手術部位からの出血や激しい腫脹。麻酔からの覚醒期はリスクの高い時期ですので、こうした兆候には迷わず迅速に対応する必要があります。

小型犬や短頭種では、気道の観察が重要です
パグ、ブルドッグ、シーズー、ペキニーズなどの短頭種は気道が狭いため、麻酔からの回復期に誤嚥性肺炎や呼吸困難のリスクが高まります。短頭種は術後に逆流や呼吸器合併症が生じやすいことが知られています。回復後でも、いびきが普段よりひどい場合、口を開けてハァハァと息をする場合、舌の色が青白く見える場合は、すぐに動物病院へお越しください。小型犬も体温が低下しやすいので、回復中は暖かい環境を保ってあげてください。元気がない状態や食欲がない状態が続く、あるいは異常な兆候が見られた場合は、直ちに獣医師にご連絡ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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