B12検査は、腸の吸収障害や慢性腸疾患をスクリーニングするための血液検査です。慢性的な下痢、体重減少、食欲不振が続く場合、獣医師から推奨されることがあります。

| 項目 | B12値 | 葉酸値 | 疑われる状況 |
|---|---|---|---|
| パターン1 | 低い | 正常・高い | 回腸(小腸後部)の吸収障害 |
| パターン2 | 正常 | 低い | 近位部(小腸前部)の異常 |
| パターン3 | 低い | 低い | 広範囲の小腸疾患・EPI |
| パターン4 | 低い | 高い | 小腸内の細菌過剰増殖の疑い |
実際の解釈は、臨床症状や他の検査と合わせて獣医師が総合的に判断します

このような症状が見られた場合は、すぐに動物病院へお越しください。
ビタミンB12や葉酸の異常を疑う数値を見る前に、以下の症状が見られる場合は、検査の有無にかかわらず直ちに動物病院での診察が必要です。血が混じった下痢、24時間以上水も飲めない状態、強い無気力により呼びかけに対する反応が鈍いこと、短期間で目に見えて急激な体重減少、繰り返す嘔吐による脱水症状(歯茎の乾燥、皮膚の弾力低下)が見られる場合です。これらは、慢性腸疾患が急性に悪化した兆候である可能性があります。

猫ちゃんには、より一層気を配って観察してあげてください。
猫は、B12欠乏を引き起こす基礎疾患(外分泌膵不全、炎症性腸疾患など)を合併している場合、強い食欲不振を伴うことが多いため、食事の状態を細かく観察する必要があります。猫は長期間食べないと、肝臓に脂肪が蓄積する肝脂質症(脂肪肝)のリスクがあるため、食事の状態を注意深く観察することが大切です。特に猫の外分泌膵不全・炎症性腸疾患・小腸リンパ腫では、B12の数値を併せて確認することが多く、慢性的な嘔吐や体重減少がある場合は、一般的な血液検査に加えてB12と葉酸の検査を依頼してみてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger S.J. et al., Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed
[2] Mooney C.T. et al., Notes on Canine Internal Medicine, 4th Ed
[3] Drobatz K.J. et al., Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed