猫の腎移植は、末期腎疾患の治療選択肢の一つです。保護者が知っておくべき重要な情報をまとめました。



| 項目 | 薬物治療のみ | 腎移植後 |
|---|---|---|
| 生存期間 | 個体差が大きい | 個体差が大きく、報告された最長生存は13年 |
| 食欲回復の速さ | 遅い | 回復する傾向 |
| 尿量の正常化 | 不安定な場合が多い | 回復する傾向 |
| 活動性・生活の質 | 低い | 移植が定着した際の向上が目標 |
移植は完治ではなく、移植後も生涯にわたるCKD管理と免疫抑制剤の服用が必要で、生存期間は患者の状態・手術の成功・管理の水準によって大きく変わります。

移植後の感染症リスク増加にご注意ください
免疫抑制剤を服用中は、感染症にかかりやすくなります。急な発熱、食欲低下、だるさ、呼吸困難などの症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診してください。特にトキソプラズマ症やFeLV/FIVなどの感染症にさらされないよう注意し、免疫抑制中は生ワクチンの接種を避ける必要があります。

移植拒絶反応が疑われる場合は、直ちに動物病院を受診してください。
移植された腎臓が拒絶反応を起こす場合、食欲低下、嘔吐、眠気、尿量の減少、体重減少などの症状が現れます。これらの症状は生命を脅かす可能性があるため、症状が現れた場合はすぐに病院に連絡してください。早期発見と適切な対応が、生存率を高めるための鍵となります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Langston, C.E. et al. (2023) Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition. Elsevier.
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition (2022). Elsevier.
[3] Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases (2021). Case 28: Chronic Kidney Disease in Cats.