ペットも人間と同じように、うつ状態になることがあります。食欲の低下、無気力、隠れる行動などのサインと、自宅でできる対処法を、獣医行動学の根拠に基づいてまとめました。

| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 活動量の低下 | 散歩・遊びを拒否 | ジャンプ・探索行動の減少 |
| 食欲の変化 | おやつも拒否 | フードを残し始める |
| 睡眠パターン | 一日中横になっている | 普段より長く眠る |
| 社会性 | 家族を避ける | ベッドの下に長時間隠れる |
| グルーミング | 手入れに無関心 | 過度なグルーミングまたは中断 |
| 発声 | ため息・クンクン鳴き | 夜間の鳴き・無鳴化 |
2週間以上続く場合は動物病院への相談が必要です

このような場合は、すぐに病院へお越しください。
24時間以上、水やエサを完全に拒否したり、脱水症状・急激な体重減少・反応低下が伴う場合は、単なる気分の落ち込みではなく、内科疾患の可能性が高いです。特に猫は食事の拒絶が長引くと健康状態が急速に悪化するため、拒食が持続する場合は放置せず、早めに診察を受ける必要があります。発熱・体重減少・無気力など、身体に異常がある際に現れやすい非特異的な兆候が同時に見られる場合は、身体的な疾患を疑い、診察が必要です。また、突然現れた攻撃性・方向感覚の喪失・発作などの兆候は、生命を脅かす脳神経系の問題を疑うべきであり、直ちに動物病院での診察を受けてください。

特に注意が必要な状況
高齢のペットの急な行動の変化は、単なるうつ状態ではなく、痛みや内科疾患、老化に伴う変化が隠れている可能性があります。夜間に方向感覚を失ったり、家族を正しく認識できなくなったりする症状が併発する場合は、自己判断せず、獣医師や獣医行動学専門医に相談してください。また、家族の喪失のような大きな変化を経験した後は、普段より頻繁にそばに寄り添い、環境を急に変えないことが、安定と回復に役立ちます。行動の変化が改善されず続いている場合は、時間をかけず、まず診察で原因を確認することが望ましいです。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Landsberg, G., Hunthausen, W., Ackerman, L. Behavior Problems of the Dog and Cat, 4th Edition, 2024
[2] Horwitz, D.F., Mills, D.S. BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine, 2nd Edition, 2020
[3] Rodan, I., Heath, S. Feline Behavioral Health and Welfare, 2016
[4] Hewson, C.J., Luescher, U.A., Ball, R.O. The use of chance-corrected agreement to diagnose canine compulsive disorder, Can. J. Vet. Res. 63(3): 201-206, 1999