オメプラゾールは胃酸の分泌を強力に抑制するプロトンポンプ阻害剤です。胃潰瘍、食道炎、慢性嘔吐の管理に用いられ、獣医師の処方に基づき、原則として空腹時に服用します。

| 項目 | オメプラゾール | ファモチジン | スクラルファート |
|---|---|---|---|
| 薬剤の系統 | プロトンポンプ阻害薬 | H2ブロッカー | 粘膜保護薬 |
| 作用の強さ | 最も強力 | 中程度 | 弱い(保護が主) |
| 効果の発現 | 数日かけて最大(即効性ではない) | 比較的速い | 即座にコーティング |
| 服用回数 | 1日1~2回 | 1日2回 | 1日3回程度(q8h) |
| 空腹時服用 | 必須 | 問わない | 空腹時必須 |
正確な薬剤の選択は、必ず獣医師の診察後に決定する必要があります。

服用時に必ず守っていただきたい点
オメプラゾールは食事の影響を受けやすいため、食前の空腹時(餌やりから約30分前)に投与することが推奨されます。食事と一緒に与えると吸収に影響があり、効果が弱まる可能性があります。また、胃酸抑制剤は獣医師の指示なしに急に中止すると、症状の管理が乱れる恐れがあります。最近の教科書やガイドラインでも、必要な場合に限り慎重に使用し、中止も獣医師の指示に従うよう推奨されていますので、自己判断で中止したり用量を調整したりしないでください。投与スケジュールと用量は、獣医師が体重や症状に合わせて決定します。

このような場合は、必ず獣医師にご相談ください。
肝機能が低下しているペットの場合、オメプラゾールは肝臓で代謝されるため慎重に使用し、腎臓から排泄される薬であるため腎臓の状態も併せて考慮する必要があります。また、オメプラゾールは肝代謝酵素(CYP450)を阻害するため、フェノバルビタールなど同じ酵素で代謝される薬の作用を延長・変化させる可能性があります。そのため、現在服用中のすべての薬や栄養剤を獣医師に申告してください。妊娠中・授乳中の場合や、犬・猫でも必ず獣医師の判断が必要です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Edition - Omeprazole
[2] Handbook of Veterinary Pharmacology - Drugs That Reduce Acid Secretion
[3] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition - Gastroprotectants
[4] Shaevitz MH et al., Piroxicam with omeprazole or famotidine in dogs with cancer, Vet Cancer Society, 2019