犬・猫の皮膚カビやマラセチア感染症に用いられるケトコナゾールの作用機序、投与方法、副作用まで、保護者が知っておくべき重要なポイントをまとめました。


獣医師の処方箋なしでは絶対に使用しないでください。
人間用のケトコナゾール(ニゾラルなど)を勝手に分けて与えると、肝毒性や嘔吐、食欲不振を引き起こす可能性があります。特に体重に応じた用量の計算と肝機能値のモニタリングが必要な薬ですので、必ず獣医師が体重と症状に合わせて投与スケジュールと用量を決定します。2~3日使用して効果がないからといって用量を増やすのも危険です。
| 項目 | 内服薬(全身) | シャンプー | クリーム・スプレー |
|---|---|---|---|
| 主な適応 | 全身性真菌、重度の皮膚炎 | マラセチア皮膚炎(白癬の単独使用では不十分) | 局所の真菌病変 |
| 肝毒性リスク | あり(モニタリング必要) | 非常に低い | 非常に低い |
| 治療期間 | 数ヶ月以上(全身感染で3〜6ヶ月) | 症状の改善まで継続的に(獣医師の指示) | 病変の消失まで(獣医師の指示) |
| 飼い主の負担 | 高い | 中程度 | 低い |
正確な剤形と期間は獣医師の診断によって異なります

コリー系犬種は特に注意が必要です。
コリー、オーストラリアンシェパード、シェルティなどの品種では、薬物感受性遺伝子の変異を持つ個体が多く、特定の薬物の代謝に対して脆弱な場合があります。ケトコナゾール自体が直接的にこの遺伝子と問題を起こすわけではありませんが、肝臓での代謝負担が大きい薬剤であるため、品種特性や既存の肝疾患の有無を事前に確認することが重要です。また、妊娠中や授乳中のペットへの使用は推奨されません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Edition - Ketoconazole Systemic & Topical
[2] Handbook of Veterinary Pharmacology - Antifungal Agents Chapter
[3] Small Animal Dermatology, Muller & Kirk's 8th Edition - Malassezia Dermatitis