犬が人間や他の犬と出会う際に守るべき挨拶のマナーと、飼い主さんがお手伝いできるトレーニング方法についてまとめました。

| 項目 | 良い挨拶 | 避けるべき挨拶 |
|---|---|---|
| 人と会うとき | 四本の足を地面につけて落ち着いてにおいを嗅ぐ | ジャンプして飛びつくか吠える |
| ほかの犬と会うとき | 側面から近づく、しっぽは中くらいの高さ、3秒探索 | 正面から突進、リードがぴんと張る、じっと凝視 |
| 子どもと会うとき | 飼い主がリードをコントロール、距離を保つ | 舌で顔をなめる、乗りかかる |
| 緊張・恐怖のサイン | 唇をなめる・あくびをしたら直ちに距離を確保 | 無視して近づき続けることを強要 |
すべての挨拶は、両方の犬・人が落ち着いて見えるときだけ行います

このようなサインが見られたら、挨拶を中断しましょう。
犬が、唇をなめる、あくびをする、視線をそらす、体を低くする、尾を足の間で巻くといった「鎮静シグナル」を示している場合は、ストレスを感じている状態です。このタイミングで無理に挨拶を続けると、恐怖に基づく防御行動(唸り声や噛みつき)に発展する可能性があります。すぐに距離を確保し、相手の方にも事情を説明してください。特に、初めて会う大型犬同士が正面からリードを張った状態で向かい合うのは、喧嘩に発展しやすい危険な状況です。

お子様とのお見合いのときは、必ず保護者が介在してください。
お子様は犬の顔に向かって素早く動いたり、抱きしめたりすることが多く、犬が驚いたり威嚇と受け取ったりする可能性があります。獣医行動医学の教科書によれば、このような急激な動きは犬の不安や恐怖のサインにつながることがあり、唇をなめる、あくびをする、視線をそらすといった初期のストレスサインをいち早く察知することが、問題を未然に防ぐ第一歩となります。そのため、お子様と犬の対面は、保護者がそばで直接見守りながらサポートすることが安全です。お子様が犬に近づく際は、必ず保護者がリードを握り、「撫でてもいいですか?」と許可を得た上で、お子様の手の甲を犬の顎の下に誘導してください。顔の正面や頭頂部への接近は避けてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Englar RE. A guide to oral communication in veterinary medicine. 5M Publishing, 2020
[2] Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine (수의행동의학 교과서)
[3] The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases - Behavioral Cases