犬の散歩後のマダニチェックがなぜ重要なのか、どこをチェックすべきか、そしてマダニ媒介疾患4種(バベシア症、アナプラズマ症、ライム病、エールリキア症)の症状と緊急のサインを一度にまとめたガイドです。

| 項目 | バベシア | アナプラズマ | ライム病 | エールリヒア |
|---|---|---|---|---|
| 主な媒介マダニ | デルマセントール・クリイロコイタマダニ | マダニ類 | シカマダニ | クリイロコイタマダニ |
| 潜伏期 | 1〜3週 | 1〜3週 | 2〜5か月 | 1〜3週 |
| 代表的な症状 | 黄疸・貧血・血尿 | 高熱・関節痛・食欲低下 | 足を引きずる・発熱 | 鼻血・体重減少・リンパ節の腫れ |
| 危険度 | ⚠️ 非常に高い | ⚠️ 高い | 中程度 | ⚠️ 高い |
| 早期検査の推奨時期 | 咬まれてから2週間後 | 咬まれてから1〜2週間後 | 咬まれてから4〜8週間後 | 咬まれてから2〜3週間後 |
症状が疑われる場合は自己判断せず、動物病院の血液検査(PCR・抗体検査)で確認する必要があります。

このような症状が見られる場合は、すぐに動物病院へお越しください。
マダニに刺された後、以下の兆候のいずれかが24時間以上続く場合は、媒介疾患が進行している可能性が高いです。自然治癒を待たずに、すぐに動物病院を受診してください。 - 急激な無気力・食欲の完全な消失 - 平熱よりも体が熱く感じられる高熱、または震え - 歯茎の蒼白化または黄色変(黄疸) - 濃い茶色や赤褐色の尿(血尿) - 突然の一肢の挙上による歩行困難 - 鼻血、点状出血、歯茎からの出血 これらの症状は、アナプラズマ症やエールリキア症に伴う出血傾向、バベシア症による赤血球の破壊、ライム病の関節・全身症状へと発展する可能性があります。いずれかの症状が見られた場合は、時間を空けずに動物病院で血液検査を行い、原因を特定することが安全です。


このような環境や時期には、より一層注意が必要です。
次のような条件が重なると、マダニに接触するリスクは普段の数倍に跳ね上がります。短い散歩のときでも、薬による予防と散歩後の全身チェックは決して怠らないでください。 - 4〜6月、9〜11月(国内の小型マダニの活動が最も活発な時期) - 膝丈以上まで伸びた草むら、登山道、キャンプ場、ドッグラン周辺の茂み - シカやタヌキなどの野生動物が出没する地域 - 屋外での活動が頻繁な短毛種・中大型犬(柴犬、ボーダー・コリー、珍島犬など)

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Edition — Chapter on Ectoparasites and Tick-borne Diseases
[2] Principles and Practices of Canine and Feline Clinical Parasitic Diseases — Tick-borne Pathogens
[3] Shoorijeh S.J., Ghasrodashti A.R., Tamadon A. et al. (2008). Seasonal frequency of ectoparasite infestation in dogs. Turkish Journal of Veterinary and Animal Sciences 32(4): 309–313.