犬の尻尾は、品種や遺伝によって形が異なり、位置や動きによって感情の状態を表します。尻尾の種類ごとの特徴と感情のサインをまとめました。


| 項目 | 形の特徴 | 代表品種 |
|---|---|---|
| 直毛型(ストレート) | まっすぐに伸びた形 | ビーグル・ラブラドール |
| 巻き尾(カール) | 背中の上に丸く巻く | 柴・秋田・ポメラニアン |
| 鎌型(シックル) | 半月・鎌のように上に反る | ハスキー・サモエド |
| 柱型(オッター) | 太くて厚いカワウソの尻尾 | ラブラドールレトリバー |
| 羽根型(プルーム) | 長い毛が旗のように流れる | ゴールデンレトリバー・シーズー |
| 鞭型(ウィップ) | 細くて長い鞭の形 | グレーハウンド・ウィペット |
| 折れ型(キンク) | 中間が折れたり螺旋状 | パグ・ブルドッグ |
| 短尾型(ボブテール) | 先天的に非常に短い | ウェルシュコーギー・オールドイングリッシュ |
同じ品種の中でも個体差があります。
しっぽを振っているからといって、必ずしも嬉しいわけではありません。
しっぽを振る行動は「コミュニケーション中」を示すサインに過ぎず、必ずしも気分が良いという意味ではありません。しっぽが体の上部まで上がり、硬直して震えている場合は緊張や警戒状態であり、この時期に近づくと咬みつき事故に発展する可能性があります。見知らぬ犬に出会った際は、しっぽの高さと振る速度、耳の位置、口の形を総合的に観察することで、安全に近づくことができます。

このようなしっぽの異常が見られる場合は、動物病院を受診する必要があります。
尻尾は脊椎や神経と直接つながっているため、外傷や神経系の問題が生じると、健康上の異変がここから現れることが多いです。以下の症状が一つでも見られた場合は、動物病院を受診してください。 - 尻尾がだらりと垂れ下がり、全く動かない: 外傷や脊椎・神経の損傷を疑う必要があります。 - 尻尾の先を激しく舐めたり噛んだりする: 皮膚疾患や行動上の問題がある可能性があり、チェックが必要です。 - 尻尾の周りを触ると悲鳴を上げたり攻撃的になる: 椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍などの神経系疾患が疑われます。 - 排便・排尿の異常を伴う: 仙骨や尻尾の神経に損傷がある疑いのある緊急のサインかもしれません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Horwitz, D.F. & Mills, D.S., BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine, 2nd Edition, 2009
[2] Siniscalchi, M. et al., Seeing Left- or Right-Asymmetric Tail Wagging Produces Different Emotional Responses in Dogs, Current Biology, 2013
[3] Overall, K.L., Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats, 2013