犬のガンは、シニア犬の4頭に1頭という割合で発見されるほど一般的ですが、初期段階では飼い主が見落としがちです。しこり、体重減少、食欲低下など、疑われる10の兆候と、すぐに動物病院を受診すべき基準を、獣医腫瘍学の教科書を基にまとめました。

| 項目 | 具体的な様子 | 緊急度 |
|---|---|---|
| 1. しこり・こぶ | 皮膚・あご下・脇の下・そけい部に新たに触れる | 中 |
| 2. なかなか治らない傷 | 3週間以上治らない、または繰り返し出血する | 高 |
| 3. 原因不明の体重減少 | 食事量は変わらないのに1か月で5%以上減少 | 高 |
| 4. 食欲低下 | 好きだったフード・おやつも拒否する | 中 |
| 5. 異常な出血・分泌物 | 鼻・口・肛門・生殖器からの出血 | 高 |
| 6. 口臭の急変 | 歯周炎とは違う生臭さ・腐敗臭 | 中 |
| 7. 飲み込み・排尿・排便の困難 | フードをこぼす、便秘・尿の勢いの低下 | 高 |
| 8. 足を引きずる・骨の痛み | 大型犬で四肢の関節付近の腫れを伴う | 高 |
| 9. 続く咳・呼吸困難 | 安静時でも息が荒い、紫色の歯茎 | 緊急 |
| 10. 無気力・活動量の低下 | 散歩を拒否する、呼んでも反応が鈍い | 中 |
獣医腫瘍学の教科書・Dog Cancer Survival Guideを統合してまとめ、モンシルジャン諮問団が検討しました

この症状は24時間以内に緊急の治療が必要です。
次のいずれかに該当する場合は、その日のうちに救急病院または24時間対応の動物病院へお越しください。特に呼吸困難は、胸腔内の腫瘍や肺転移の緊急サインです。 • 歯ぐきや舌が紫色または蒼白で、呼吸が苦しそう • できものが突然破裂し、出血が止まらない • 24時間以上、飲食を拒否し、元気がない • 片方の鼻から繰り返し鼻血が出る • 急な腹部膨満と立ち上がりの困難(脾臓腫瘍の破裂が疑われる)


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Bryden J. Stanley et al., Veterinary Surgical Oncology, 2nd Edition, Wiley-Blackwell, 2022
[2] Bruce Fogle, The Dog Care Handbook — Things I Wish My Vet Had Told Me, DK, 2024
[3] Amy C. Valenciano, Rick L. Cowell, Small Animal Cytologic Diagnosis: Canine and Feline Disease, 2nd Edition, Wiley-Blackwell, 2024
[4] Susan M. Ettinger, Demian Dressler, The Dog Cancer Survival Guide, Maui Media, 2011 (Top 10 warning signs)