猫の低カリウム血症は腎臓疾患と密接に関連しており、早期発見と適切な管理が重要です。飼い主の方が知っておくべき重要な情報をまとめました。



重度の筋力低下や心拍のリズム異常が見られる場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。
猫が突然動かなくなったり、心拍が不規則になったりした場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。これは命に関わる急性の状態です。獣医師が静脈注射でカリウムを補給することができます。
| 項目 | 軽度 | 中等度 | 重度 |
|---|---|---|---|
| カリウム値(mEq/L) | 3.0〜3.5 | 2.5〜3.0 | <2.5 |
| 主な症状 | 軽度の無気力、食欲低下 | 筋力低下、頸部屈曲、嘔吐 | 心リズム異常(頻脈)、虚脱・麻痺 |
| 対処方法 | 食事管理、経口補充 | 経口または静脈補充、獣医師による観察 | 直ちに静脈補充、入院治療 |
一般的に血清カリウムが3.5 mEq/L未満であれば低カリウム血症とみなしますが、正確な段階と数値の判断は獣医師が行います。飼い主さんが自己判断でサプリメントを与えないでください。


薬物相互作用に注意:利尿薬とカリウム補給剤を併用する場合は注意が必要です。
使用する薬によって、カリウムの管理方針が異なります。スピロノラクトンやトリアムテレンといった「カリウム保持性」利尿剤を服用している猫に、カリウム補給剤を併用すると、高カリウム血症のリスクがあります。一方で、フロセミドやチアジド系利尿剤は、むしろカリウムを尿中に排泄させるため、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。そのため、どの利尿剤を使用しているかによって、カリウムを補給するかどうかや用量が全く異なります。必ず獣医師の指示に従い、自己判断での処方は絶対に避けてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Langston, C.E. et al. (2023) Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition. Elsevier.
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition (2022). Elsevier.
[3] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition (2023). Wiley.