猫免疫不全ウイルス(FIV)の感染経路、主な症状、診断と治療、そして飼い主さんが守るべき管理のポイントについて、獣医学の教科書に基づいてまとめました。

| 項目 | 急性期 | 無症状期 | 慢性期 |
|---|---|---|---|
| 期間 | 感染後 数週間~約3か月(ウイルス血症のピーク:8~12週) | 数か月~数年 | 数か月以上 |
| 主な症状 | 発熱、リンパ節の腫れ、食欲低下 | 見た目は健康そうに見える | 繰り返す感染、体重減少、口内炎 |
| ウイルスの活動 | 活発に増殖 | 潜伏 | 免疫崩壊 |
| 飼い主の実感 | 風邪に似ている | 異常なし | よく体調を崩す |
個体ごとに進行速度の差が大きく、無症状期が数年以上続く猫もいます。

このような兆候が見られる場合は、すぐに動物病院へお越しください。
歯茎からの出血が止まらない、数日以上全く食べられない、呼吸が速くなる、目や鼻から膿性の分泌物が出るなどの症状が見られる場合は、免疫崩壊が進んでいる可能性があります。特に路上で保護した猫や、多頭飼いの家庭で新しい猫を迎えた直後にこうした症状が見られた場合は、単なる風邪と軽視せず、FIV検査を含む診察を受ける必要があります。

多頭飼いの場合は、このような方法をお試しください。
FIV陽性の猫と感染していない猫を同じ家で飼う場合、最近の獣医内科学の教科書では「喧嘩が起きなければ、同じ空間で一緒に暮らしても問題ない」という見解です。最も重要なのは、咬傷を防ぐことです。同居の初期段階では、それぞれのスペースを分けてお互いに慣れさせ、去勢・避妊手術が完了してから徐々に同居を進めましょう。食事器やトイレは個別に用意することで、ストレス管理に役立ちます。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Susan E. Little, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Chapter on Retroviral Infections
[2] Schaer M., Gaschen F., Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition, Infectious Diseases Section
[3] Hartmann K., Clinical aspects of feline immunodeficiency and feline leukemia virus infection, Veterinary Immunology and Immunopathology, 2011