同じ家で暮らす猫同士で繰り返される同種間攻撃性のタイプ・原因・段階別の行動修正法を、獣医行動学の専門チームがQ&A形式でまとめました。

| 項目 | 主な原因 | 対処の方向性 |
|---|---|---|
| 縄張り性攻撃行動 | 空間・資源の不足 | リソースの分離・増設 |
| 恐怖に基づくもの | 過去の否定的な経験・脅威の認識 | 脱感作・拮抗条件づけ |
| 転嫁(再指向性)攻撃行動 | 外部刺激による興奮 | 即時に分離して落ち着かせる |
| 遊び由来の攻撃行動 | エネルギー過剰 | 相互作用おもちゃ・1対1の遊び時間の確保 |
| 同居導入・社会的緊張 | 同居導入・見慣れない同居猫によるストレス | 段階的・漸進的な同居導入 |
タイプが複合的に現れることがあります。正確な診断は、獣医行動学の専門家とともに行うのが望ましいです。

すぐに隔離が必要な緊急状況
実際に噛み合いが発生し、皮膚が裂けたり出血している場合は、すぐに猫を離し、動物病院へ連れて行ってください。猫の歯や爪による噛み傷・引っ掻き傷は細菌感染のリスクがあり、症状が急速に悪化することがありますので、傷が小さく見えても軽視せず、必ず診察を受けてください。猫を離した後には、少なくとも1日以上、お互いが見えないそれぞれの空間で落ち着けるようにしてあげてください。興奮状態の猫を手で直接引き離そうとすると、飼い主さんも噛まれる可能性がありますので、絶対にやめてください。


新しい猫を家族に迎える際に必ず守ってほしいこと
同居導入は急がず、十分な時間をかけて、まずはにおいや音からゆっくりと交換する手順を踏む必要があります。いきなりドアを開けて対面させるのは、初対面に「悪い思い出」を植え付ける最も一般的なミスです。一緒に過ごす時間は、両方の猫が落ち着けるペースに合わせて少しずつ増やしていきましょう。同居導入で一度失敗しても諦めず、最初の段階からもう一度順を追って進めるのが正しい方法です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Rodan I, Heath S. Feline Behavioral Health and Welfare. Elsevier, 2016.
[2] Landsberg G, Hunthausen W, Ackerman L. Behavior Problems of the Dog and Cat. 3rd ed. Saunders Elsevier, 2013. Chapter 9: Feline Aggression.
[3] Overall KL. Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats. Elsevier Mosby, 2013. Chapter 7: Feline Aggression.
[4] Horwitz D, Mills D. BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine. 2nd ed. British Small Animal Veterinary Association, 2009.