猫の糖尿病は、神経障害や白内障などの合併症を引き起こす可能性があります。早期発見と適切な管理が重要です。



すぐに病院を受診すべきサイン
後ろ足をほとんど使えなくなったり、目が急にひどく濁ったりした場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。また、元気がなく食欲がない、嘔吐をする、呼吸が苦しそうなどの症状が見られたら、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)などの緊急事態である可能性があり、直ちに診察が必要です。目の濁りなどの変化も進行が早いことがあるので、獣医師による眼科評価を受けることをお勧めします。


| 項目 | 主な症状 | 主な対処法 | 予後 |
|---|---|---|---|
| 軽症 | 後ろ足の脱力・蹠行姿勢が軽度 | 厳格な血糖コントロール+定期的なモニタリング | 血糖コントロールにより神経症状の改善が可能 |
| 中等度 | 歩行が不安定、足を触ると敏感になる | 血糖コントロール+安全な環境+獣医師による管理 | 進行の抑制が可能、個体差あり |
| 重度 | ほとんど動けない、または明らかな視力の変化 | 獣医師の評価後、追加管理・眼科手術を検討 | 回復は限定的、生活の質の管理が必要 |
段階別の対処法は獣医師の診断によって異なる場合があります。
注意すべき点:血糖値のコントロールが鍵となります
合併症を減らすためには、何よりも血糖値のコントロールが重要です。飼い主さんが直接インスリンを投与したり食事管理を行ったりするケースもありますが、必ず獣医師の指導を受けてください。インスリンを勝手に増やすと低血糖(血糖値70mg/dL未満)を引き起こす可能性があります。低血糖は糖尿病治療において最も危険な合併症であり、自己判断での調整はかえって危険です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition, 2022
[2] Clinical Medicine of the Cat, 3rd Edition, 2021
[3] BSAVA Manual of Feline Medicine, 2nd Edition, 2020