猫の難聴は、先天性の遺伝的要因(白毛青眼)から加齢性や薬物性まで、原因は多岐にわたります。早期発見と環境管理が鍵となります。

| 項目 | 難聴の傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| 白い被毛+両目が青い | 先天性難聴のリスクが非常に高い | 両側性難聴の可能性が高く、BAER検査での確認が推奨されます |
| 白い被毛+片目だけ青い | 先天性難聴のリスクが高い | 青い目の側の耳の難聴が報告される傾向にあります |
| 白い被毛+両目が黄色 | 先天性難聴のリスクあり | 白い被毛自体が危険因子で、一般の猫より注意が必要です |
| 一般的な毛色の猫 | 遺伝性難聴はまれ | 先天性難聴は多くは報告されていません |
白い猫の先天性難聴はよく知られた先天奇形です(The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Ed)。ただし個体ごとの発生率の数値は資料によって差があり、正確な難聴の有無や程度はBAER検査で確認することが推奨されます。

このような兆候が見られる場合は、動物病院を受診する必要があります。
突然の聴力低下、名前への反応がまったくない、片方の耳からの分泌液や悪臭、頻繁な頭部の傾きや平衡感覚の異常、大きな音に対する過度な驚きまたは全くの無反応、異常に大きな鳴き声などが現れた場合は、検査が必要です。特に平衡異常が伴う場合は、内耳炎や前庭疾患の可能性があり、迅速な診断が重要です。

薬物性難聴は予防が最も重要です。
ゲンタマイシンなどの一部の抗生物質は、腎機能が低下している場合や高用量・長期投与の場合、聴神経に不可逆的な損傷を与える可能性があります。特に腎疾患のある猫や高齢猫では、処方を必ず獣医師と相談してリスクを確認してください。インターネットの情報に基づいて自己判断で投与することは避け、処方された薬でも異常な症状が見られた場合は、すぐに病院に連絡してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[2] Little SE, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Elsevier Saunders, 2020
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[4] Drobatz KJ et al., Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Edition, Wiley Blackwell, 2018
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