犬の鳴き声は、警戒・要求・不安・遊び・痛みなど、状況によって音の高さや長さが異なります。5つのタイプを見分けることで、愛犬が今何を伝えたいのかを理解することができます。

| 項目 | 警戒吠え | 要求吠え | 不安吠え | 遊び吠え | 痛み吠え |
|---|---|---|---|---|---|
| 鳴き声の特徴 | 低く太い連続音 | 短く反復的 | 高く震える声 | 高くリズム感のある声 | 鋭い悲鳴のような声 |
| 尻尾の姿勢 | ピンと立つ | 振るまたは止まる | 足の間に巻き込む | 左右に大きく振る | 動かない |
| 状況 | インターホン・見慣れない音 | おやつ・散歩の要求 | 一人でいるとき | おもちゃ・遊び中 | 特定の部位を触ったとき |
| 対応の優先順位 | 中 | 中 | 高い | 低い | 非常に高い |

5番目の「痛みによる吠え」は緊急のサインです。
特定の部位を触った際に、突然鋭い悲鳴のような声が聞こえたり、普段とは異なるトーンで急に吠え始めたりする場合は、痛みによる吠えを疑う必要があります。これは、筋骨格系の問題、腹痛、外傷など、さまざまな身体的な痛みを伴う状況で現れることがあります。動きがぎこちなくなったり、食欲が低下したりする兆候が同時に見られる場合は、24時間以内に必ず動物病院で診察を受けてください。

このような場合は、単なる吠え声ではない可能性があります。
愛犬が留守番中のみ長時間吠える場合は、分離不安(または閉じ込め不安)を疑ってください。また、シニア犬で突然吠える頻度が増えたり、パターンが変わったりした場合は、痛みや身体機能の異常など、基礎疾患がある可能性があります。普段と吠え声のトーンが明らかに異なる場合も、痛みや他の身体疾患のサインかもしれません。特に行動が急に変化した際は、慢性疾患や痛みが隠れていることがあるため、行動修正だけで解決しようとするのではなく、まず獣医師と相談して身体疾患の可能性を確認することが優先されます。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Landsberg G., Horwitz D., et al., Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine, Chapter 5
[2] Yin S., McCowan B., Barking in domestic dogs: context specificity and individual identification, Animal Behaviour, 2004
[3] Landsberg G., Hunthausen W., Ackerman L., Veterinary Guide to Preventing Behavior Problems in Dogs and Cats
[4] Little V., The Dog Care Handbook: Things I Wish My Vet Had Told Me, 2024