チューリップの毒性成分であるチューリパリンは、犬に嘔吐や下痢、心臓の異常を引き起こす可能性があります。特に毒は球根に集中しているため、摂取が確認された場合はすぐに動物病院に連絡してください。


すぐに緊急動物病院へ連れて行かなければならない状況
球根(球根植物)の摂取が確認された場合、症状がなくても直ちに救急動物病院へお越しください。また、嘔吐が3回以上繰り返される、激しい震え、けいれん、倒れる、立ち上がれない、歯茎が白っぽくまたは青っぽく変色している場合も、直ちに搬送が必要です。病院へ向かう前に、食べた植物の写真や一部を持参していただければ、診断に大変役立ちます。

春先の花壇や散歩 — こうして予防しましょう
3~5月は、公園や花壇に春を告げるチューリップがたくさん咲く時期です。球根は通常秋に植え付けて春に花を咲かせますが、春に植える品種も少なくありません。好奇心旺盛で、植物をかじったり口に入れたりしようとする犬は特に注意が必要です。散歩中はリードを短く保ち、花壇の近くは迂回してください。お家の中に鉢植えや球根がある場合は、犬が届かない高い場所に置き、地面に落ちた球根や花びらはすぐに片付けてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Gwaltney-Brant S. et al., Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult Clinical Companion: Small Animal Toxicology, 3rd Ed., Chapter: Plant Toxicoses, Wiley-Blackwell, 2016
[2] Schaer M. et al., Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed., Chapter: Toxicology — Decontamination Methods, CRC Press, 2022
[3] Plumb D.C., Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Ed., Chapter: Emetic Agents & Activated Charcoal, Wiley-Blackwell, 2023
[4] Drobatz K.J. et al., Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed., Chapter 38: Decontamination Procedures, Wiley-Blackwell, 2019