犬の妊娠・授乳期に生じうるホルモン異常は、分娩時のトラブル、乳腺の異常、急激な体重変化など、多様な症状を引き起こすことがあります。正確な診断と適切な管理が不可欠です。



すぐに病院を受診する必要がある緊急のサイン
妊娠が67日を超えても出産が始まらない場合や、出産中に持続的な苦痛や陣痛の停滞が見られる場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。また、異常な分泌物や出血性・膿性の外陰部分泌物が出る場合は、緊急処置が必要です。元気がない、発熱、意識低下、震えやけいれんなどの症状が見られる場合は、敗血症、腎不全、ショックなど命に関わる状態の可能性があるため、直ちに受診してください。



特定品種の注意点と再発予防
妊娠・発情休止期のプロゲステロン関連の糖尿病や成長ホルモン異常は、特定の犬種でより顕著に現れます。ジャーマン・シェパード、カレリアン・ベアドッグ、ミニチュア・ピンシャー、スピッツ、ウルフドッグなどが、これらの疾患に対する素因を持つことが報告されています。下垂体矮小症は、ジャーマン・シェパードで遺伝的に報告されています。以前に妊娠合併症を経験した犬は再発リスクが高いため、獣医師と連携して出産後も状態をモニタリングし、十分な回復期間を設けることが望ましいです。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Serrano et al. (1964) Nutrient Requirements of Dogs and Cats. Journal of Nutrition.
[2] Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed. (2010). Blackwell Publishing.
[3] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice. (2011). Blackwell Publishing.