犬の腎臓腫瘍は初期に症状が出にくく、早期発見が難しい疾患です。飼い主さんが注意深く観察すべきサインと、診断・治療法をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が突然食欲を失ったり、嘔吐を繰り返したり、尿に血が混じって赤や赤褐色になったり、腹部が膨らんで塊が触れたりする場合は、腎臓に問題が生じている兆候かもしれません。そのような場合は、すぐに病院を受診して血液検査と超音波検査を受ける必要があります。腎臓腫瘍は発見当初からすでに転移を伴っている場合もあるため、症状を見逃さず、早期に確認・対応することが重要です。



品種別の注意点と再発予防
遺伝的要因が知られている品種としては、ジャーマン・シェパードが代表的です。この品種では、遺伝性多発性腎嚢胞腺癌が皮膚結節(皮膚線維症)を伴って報告されています。こうした遺伝的要因が知られている品種の場合は、定期的な健康診断で早期発見につなげるのがおすすめです。また、治療後も定期的に超音波検査と血液検査を繰り返し、腫瘍の再発や転移の有無を継続的にモニタリングすることが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases, Case 28, 2021
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, Langston & Eatroff, 2020
[3] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, 2019