ヨークシャー・テリアは、膝蓋骨脱臼という遺伝性の関節疾患を生涯にわたって抱えやすい代表的な犬種です。病状の進行を見逃さないためには、年齢に応じた定期健診のタイミングと、家庭でのケアのポイントを知っておくことが何より重要です。


このような兆候が見られたら、すぐに動物病院へお越しください。
後ろ足を急に持ち上げてふらつき、その場で止まってしまうような症状が1日に2〜3回以上繰り返される場合や、普段よりジャンプや階段の昇降を拒否する場合は、病状が急速に進行している可能性があります。特に、片方の足だけで見られた症状が両方の足に広がった場合は、治療を遅らせないでください。4段階に進行すると、保存的治療だけでは回復が難しくなり、手術の決定を早める必要があります。
| 項目 | グレード1 | グレード2 | グレード3 | グレード4 |
|---|---|---|---|---|
| 日常の症状 | ほとんどなし | 断続的な跛行 | 持続的な跛行 | 脚の使用が困難 |
| 体重管理 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
| 関節サプリメント | 推奨 | 推奨 | 推奨 | 併用 |
| リハビリ運動 | 散歩中心 | 水中リハビリ推奨 | 水中リハビリ必須 | 手術後のリハビリ |
| 手術の検討 | 通常は不要 | 痛みがあれば検討 | 積極的に検討 | 原則として推奨 |
グレードは飼い主が勝手に判断せず、必ず獣医師の触診・画像検査で確定してください。

手術を決める前に必ず知っておくべきこと
膝蓋骨脱臼の手術は、グレードが高いからといって必ずしも行うものではありません。痛みの頻度、反対側の膝のグレード、前十字靭帯損傷の合併の有無、年齢や体重などを総合的に判断して決定します。実際、膝蓋骨脱臼のある犬では、経過とともに前十字靭帯が断裂することがあるため、手術前後に膝の靭帯の状態を併せて確認することが重要です。手術が順調に進み、骨切り部位がしっかり治癒すれば、通常は6~8週間かけて徐々に通常の活動に戻ります。両脚に膝蓋骨脱臼がある場合、片方ずつ間隔を空けて手術を進めることが多いので、獣医外科専門医と十分に相談した上で決定してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Textbook of Veterinary Orthopaedic Surgery, Chapter 11 (Stifle Joint), 슬개골 탈구 진단·수술 챕터
[2] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice, Patellar Luxation 섹션
[3] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Pathophysiology of Patellar Luxation