ベンガル猫のPK欠乏症は、酵素の欠如によって慢性貧血を引き起こす遺伝性疾患です。遺伝子検査を1回行うだけで、生涯の管理方針が決定します。


このような兆候が見られたら、すぐに動物病院へ
歯茎が白っぽく、あるいは黄色く変色し、呼吸が荒くなるだけでなく、元気がない状態が24時間以上続く場合は緊急事態です。溶血性貧血が急速に進行すると、溶血性危機(ヘモリティッククライシス)に陥る可能性があります。体温低下、激しいパンティング、暗色の尿が同時に現れた場合は、一刻も早く夜間・緊急対応可能な動物病院へお越しください。
| 項目 | 正常(N/N) | 保因者(N/PK) | 罹患(PK/PK) |
|---|---|---|---|
| 臨床症状 | なし | ほとんどなし | 貧血が起こる可能性あり |
| 定期検診の周期 | 年1回 | 年1回 | 6か月ごと |
| 繁殖の可能性 | 可能 | 罹患個体との交配は禁止 | 繁殖は非推奨 |
| 追加検査 | 不要 | 不要 | 血液検査・網状赤血球 |
獣医病理学の教科書に基づく一般的な管理ガイドラインですよ。個体ごとの状態に応じて獣医師が調整しますよ。

ベンガル猫の譲渡・繁殖時に必ず確認すべきこと
ベンガル猫をお迎えする際は、必ず親猫のPK遺伝子検査結果をご確認ください。責任感のあるブリーダーは、親猫双方のPK検査を完了した上で、保因者同士の交配を避けるよう心がけています。すでにベンガル猫をお迎えされている方は、1歳までに一度検査を受けておくと、生涯の健康管理に役立ちます。保因者同士の交配では、25%の確率で発症する猫が生まれる可能性があるため、繁殖をご検討の場合は検査結果に基づき慎重に判断する必要があります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Notes on Canine Internal Medicine, 4th Edition, Hemolytic Anaemia Chapter
[2] Fundamentals of Veterinary Clinical Pathology, 3rd Edition, Erythrocyte Disorders
[3] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition, Hematologic Disorders Chapter 16
[4] Grahn et al., Erythrocyte Pyruvate Kinase Deficiency Mutation in Bengal Cats, 2012