バーマン猫は肥大型心筋症(HCM)の発症リスクがある品種です。1歳から始める定期的な心エコー検査のスケジュールと、早期発見のポイントをご紹介します。


| 項目 | 低リスク(家族歴なし) | 中リスク(親族の診断歴あり) | 高リスク(両親/兄弟の診断あり) |
|---|---|---|---|
| 12か月(初回検診) | 基本心臓超音波 | 基本心臓超音波 | 心臓超音波+血圧 |
| 1~3歳 | 2年ごと | 毎年 | 6~12か月ごと |
| 4~7歳 | 1~2年ごと | 毎年 | 6~12か月ごと |
| 8歳以上 | 毎年 | 毎年 | 6~12か月ごと |
| 交配直前 | 必須1回 | 必須1回 | 必須1回 |
獣医循環器専門医による判読を推奨します。猫のHCMは雑音なく進行する場合があり、聴診だけでは見逃すことがあり、心臓超音波が最も感度の高い標準検査です。

このような兆候が見られたら、予約の有無にかかわらず直ちに動物病院へお越しください。
心エコーの予約が空いていても、次のような兆候が見られたら、できるだけ早く(24時間以内)に動物病院を受診してください。 • 口を開けてハァハァと息をする(開口呼吸) • 突然、後ろ足に力が抜けたり冷たくなったりする • 寝ているとき、普段より明らかに呼吸数が速くなる • 歯茎が白っぽくなったり青白くなったりする • 急な食欲低下と元気のなさ 特に後ろ足の麻痺は、動脈血栓塞栓症の緊急のサインです。時間が経つと回復が難しくなります。
バーマン猫と一緒に注意すべきその他の健康上の問題
バーマンは、心臓疾患の他にも、品種特有の先天的・遺伝性疾患のリスクがある場合があります。予防医学の教科書でも、ライフステージ別の健康管理において「先天的・遺伝性疾患」と「品種別の健康上の傾向」を各段階のチェック項目として重点的に挙げています。バーマンでは、新生仔期に被毛が薄かったり抜けたりする傾向、免疫関連の脆弱性、血液検査で偶然見つかる好中球顆粒の異常所見などが報告されることがありますが、具体的なリスク度合いや予後は個体によって異なります。そのため、確定的な数値に頼るよりも、里親になるか繁殖を行う前にブリーダーの健康診断記録や血統歴を慎重に確認し、獣医師と相談することが最も安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Little, S. E., The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, 2024
[2] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats — Feline Hypertrophic Cardiomyopathy chapter
[3] ACVIM Consensus Statement on Feline Cardiomyopathy, 2020