蜂・スズメバチ・マダニ、さらにマツケムシ・ムカデ・火蚁などの昆虫による緊急時における、ペットの症状の見分け方、段階的な応急処置、そして病院受診の基準をまとめました。

| 項目 | 軽症 | 中等症 | 重症 |
|---|---|---|---|
| 皮膚症状 | 局所の腫れ・発赤 | 広範囲のじんましん | 全身のむくみ・水ぶくれ |
| 呼吸 | 正常 | やや速くなる | 呼吸困難・チアノーゼ |
| 行動 | 普段と変わらない | 元気がない・かゆみが強い | 倒れる・けいれん |
| 消化器症状 | なし | よだれ・軽い嘔吐 | 繰り返す嘔吐・下痢 |
| 対処法 | 冷湿布・24時間観察 | 24時間以内に病院を受診 | すぐに救急動物病院へ |
刺された直後の30分は全身性アナフィラキシーが起きていないか必ず確認し、軽症の反応でも最低24時間は経過を見守る必要があります

このような場合は、すぐに24時間対応の動物病院へお越しください。
以下のいずれかの症状が見られた場合は、一刻も早く救急病院へお越しください。 - 口元、目元、首の周りが急激に腫れる場合 - 呼吸が速くなり、舌や歯茎が白っぽく、または青ざめて見える場合 - 嘔吐が3回以上続く、または血便が見られる場合 - 倒れる、または痙攣が起きる場合 - 刺された部位に大きな水疱ができる、または出血が止まらない場合 搬送中は、まず飼い主さんの冷静さが大切です。走らずにゆっくりと移動し、病院に電話で到着予定時刻と症状を事前に伝えておきましょう。

猫の場合は特に注意が必要です。
猫は犬よりも昆虫の毒性成分に対してはるかに敏感です。必ず覚えておいてください。 - ピレスロイド系(ペルメトリン)成分は猫にとって致命的です。犬用ノミ・マダニ駆除剤を猫に絶対に塗布しないでください。 - 猫は痛みを隠す習性があるため、症状がゆっくりと現れます。普段より隠れている場合や、食欲がない場合は、昆虫に刺された可能性も疑ってください。 - 毛が長い、または毛量が多い猫は、刺された場所を見つけるのが難しいです。全身を手でなぞりながら、小さな腫れを探してみてください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Jackson, H. et al., BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Ed, 2020
[2] Wall, R. et al., Principles and Practices of Canine and Feline Clinical Parasitic Diseases, 2021
[3] Peterson, M.E., Small Animal Toxicology, 3rd Ed, 2013