捜索犬や牧羊犬などの作業犬に必要な高カロリードッグフードの条件と、活動強度に応じた与え方についてまとめました。

| 項目 | 一般的な成犬 | 中強度の運動犬 | 高強度の作業犬 |
|---|---|---|---|
| 脂肪 (%) | 12~16% | 18~22% | 25~35% |
| タンパク質 (%) | 18~25% | 25~28% | 28~32% |
| カロリー密度 (kcal/kg) | 3,400~3,700 | 3,800~4,200 | 4,500~5,500 |
| 1日推奨カロリー(倍数) | 1.2~1.8×RER | 2~3.5×RER | 3~18×RER |
RER(安静時エネルギー要求量)基準。教科書によると、座位・非活動犬は24時間のエネルギー消費がRERの1.5倍未満、活動的な運動犬は通常2倍以上とされています。高強度作業犬の範囲は活動の種類によって、狩猟犬から長距離そり犬まで差が非常に大きいです。Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed (Hill, 2024)のデータを参考

このような場合は、変更する前に必ず確認してください。
高脂肪のドッグフードに切り替える前に、膵炎の既往歴や高脂血症、肝疾患がある犬の場合は必ず獣医師にご相談ください。脂肪の割合を急激に上げると消化器に負担がかかり、急性膵炎などの問題を引き起こす可能性があるため注意が必要です。現在のドッグフードから7〜10日かけて徐々に切り替え、最初の2週間はうんちの状態・嘔吐・食欲低下の有無を確認してください。食事の切り替えが速すぎると下痢や嘔吐などの胃腸トラブルを起こしやすいので、切り替えのペースをゆっくりと進めることが何より重要です。

品種・体型別の注意点
大型作業用犬(ジャーマンシェパード、ロットワイラーなど)は、高カロリー食と急速な成長が重なることで、関節形成不全のリスクが高まります。1歳になるまでは「大型犬 成長期用」の製品を使用し、その後は作業犬用へと切り替えてください。小型牧羊犬(ボーダーコリーなど)は代謝率が高いため、体重あたりのカロリー必要量が大型犬よりも多くなることがあります。個体ごとの体型スコア(BCS)は2週間ごとにチェックしてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Fascetti AJ, Delaney SJ. Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed, Chapter 8: Commercial and Home-Prepared Diets
[2] Hand MS et al. Small Animal Clinical Nutrition, 5th Ed, Chapter 18: Feeding Working and Sporting Dogs
[3] National Research Council. Nutrient Requirements of Dogs and Cats, 2006
[4] Reynolds AJ et al. Effect of Dietary Fat on Performance in Sled Dogs, 1995